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Sunday, June 30, 2013

三回以上再読する本

元作家の豊島ミホさんのブログ「再読はワンダー、再々読はうんめい(6/25)」が面白い。
詳しくはリンク先を読んで下さい。

自分の場合、ほとんど再読すら珍しいのだが、さらに再々読ってあるだろうかと振り返ってみた。
まずは再読したものを思い出してみると

宮下奈都『よろこびの歌
(再読時もおなじ箇所で感動して涙ぐんだ )
(短篇集なので数編のみ再読したが、同じく感動した)
G.K.チェスタトン『ブラウン神父の童心
(ビンテージミステリーの短篇集。ミステリーでもトリックがどうのっていうのではないので面白かった)
柚木麻子『終点のあの子
(連作短編集。再読でも面白かった)
都筑道夫『なめくじ長屋シリーズ』、岡本綺堂『半七捕物帳シリーズ』

ほかにもあるだろうけど、いまぱっと思い出せたのはこれぐらい。
全部短篇集ではないか。
いつでもやめられる気楽さからだと思う。
そう思って読み始めたら、面白くって一冊再読了というパターンだと思う。

さて三回以上再読したものがあるか?
思い出してみよう。
.....
.....
あっ、思い出しました。

鈴木孝夫『ことばと文化
確実に三回以上読んでるな。
高校時代に、大学受験の過去問として、一部を読んだのがきっかけだったと思う。
で、新書を買って読んだらこれがめちゃくちゃ面白かったので、すぐに再読。
そこから、鈴木孝夫氏の著作をがんがん読みだして、その途中でこの本を再々読しているはず。
やっぱり最初に読んだこれが一番面白い。

特に好きなのが
日本人は家族の中で、両親が自分を呼ぶ一人称が「おとうさん」「おかあさん」って一般的なことだけど、その他の言語ではないらしい。(同じように、祖母は孫に向かって「おばあちゃんが買ってあげるからね」と、自分が自分を「おばあちゃん」と呼ぶ)
英語だと、どういうシチュエーションであっても、通常「I」しかない。
それがどういう理屈で成り立っているか、ということを説明する箇所。
なんど読んでも目からウロコが落ちる(←バカ?内容を忘れているのか)

豊島ミホさんの定義では、漫画の場合は六回再読が小説の三回再読に相当する、ということなので
これに当てはまるのは、(思い出せる範囲では)
水木しげる『墓場の鬼太郎(家にあるだけ)』
手塚治虫『白いパイロット(全2巻)』
井上雄彦『スラムダンク(全31巻)』
ぐらいかな。

Sunday, June 23, 2013

冷蔵庫が故障しました

おとといぐらいから、冷えが弱いなと思っていたら、昨日には室温と変わらんな、とわかるぐらい冷えてない。
購入して13年は使っているので、もうそろそろ機械の寿命かもしれない。
今の冷蔵庫は省エネで電気代も少なくてすむだろうし、梅雨時で食料品も傷みやすいし。
ということで本日急遽電気屋へ。

まずは、近所の電気量販店でチェックしてから、ヨドバx、ビッxをまわってみるかと計画。
昨日の晩に、妻とチラシチェックしておいたので、だいたいのターゲットは決まっている。
行ってみると、ターゲットの1台が店頭展示されている。
しかもチラシより安い!
在庫もある、当日の配送設置も可能であると(強くお願いはしましが)

これは買うしかない

妻にメールで連絡して、了解を得た上で即購入。
待てない
早く冷やしたい、キンキンに冷やしたい
昨日のビールはぬるかった
ぬるいとこんなにもマズイのかと

夕方、若いにいちゃんコンビが届けて設置しくれた
ありがとう
でも今日はビールが冷えるまではちょっと待てないかな。
ガンバレ
えらいぞ
冷蔵庫

Sunday, June 02, 2013

今年は映画が面白い!

映画『ビル・カニンガム & ニューヨーク』を京都で見た。
これが面白くって、しかも感動的。
ニューヨークの街角でファッションスナップ写真を撮影している高齢のカメラマン。
カーネギーホールの上にある事務所?に長年住んでいる。トイレもシャワーも共同。
「いらないよ、部屋にあったら掃除しないといけないじゃない?」

部屋の横の倉庫から自転車を下ろして、それに乗って街を駆けまわる。
気に入ったファッションを見つけると、カシャ、
その人の前に駆けて回りこんで、正面からカシャ
そのエネルギッシュさには恐れ入る。おそらく撮影当時80歳ぐらい。
自分の服装には無頓着、いつもきまった青い作業着(本当に清掃作業員用として売られている上着)、雨の日は安物のカッパをガムテープで補修しながら着ている。
いろんなパーティにも撮影に行く。さすがにそのときはスーツを着ているのだが、いっさい食事も飲み物もそこではとらない。人を撮るだけ、という徹底ぶり。
パーティに行く前にコンビニ弁当みたいなのを食べている。
食事にも関心なし。

現代アートのコレクターであるハーブ & ドロシー と似ている。
自分の好きな事だけをしている、お金も名声も興味なし、質素な生活をしている。
でも、そのセンスや審美眼は素晴らしいものがある。
著名人には名を知られていて、ものすごく顔が広い。
どちらもニューヨークである。

なんだか、またまたニューヨークってすごい街だな、と思うのだ。

さて、この映画が今年みた映画の10本目である。
ちょっと列挙してみよう。

ル・コルビュジエの家
レ・ミゼラブル
ソハの地下水道
エンド・オブ・ザ・ワールド
ゼロ・ダーク・サーティ
シュガーマン
ハーブ & ドロシー ふたりからの贈りもの
ダイアナ・ヴリーランド 伝説のファッショニスタ
ヒッチコック
ビル・カニンガム & ニューヨーク

全部洋画である。大きな劇場で上映していたのは『レ・ミゼラブル』(いわずとしれたミュージカル大作。セリフが全て「歌」なので、全く印象に残るメロディーがないのが残念すぎる)、『ゼロ・ダーク・サーティ』(ビンラディンを発見するまでの緊迫した追跡劇。実話の映画化)、『ヒッチコック』(大好きなヒッチコック監督が『サイコ』撮影の時の話。すべて実話でもないらしいがとても面白いし興味深い)
そのほかは比較的小さな上映だった。
『エンド・オブ・ザ・ワールド』は、地球滅亡が決定的になるのだが、みんなが比較的淡々と暮らしている。意外とそうかも、と思った。
『シュガーマン』は、アメリカでは全く売れず、2枚のアルバムを世に出してから引退したシンガーソングライター、ところが本人のまったく知らないところ、南アフリカでは空前のヒットとなっていた!これを追跡したドキュメンタリー映画、後半はほんとに感動的。その歌手ロドリゲス本人もいい人なのだが、その娘さんたちとの家族の関係がよくって泣けた。
『ハーブ & ドロシー ふたりからの贈りもの』はシリーズ2作目。
膨大な現代アートのコレクションを、全米50州の美術館へ50作品ずつを寄贈する計画を追ったドキュメンタリー。
前作に続いて感動的。なんたってハーブ & ドロシーがチャーミングです。
佐々木監督とドロシーさんの舞台挨拶もみてきた。
『ダイアナ・ヴリーランド』 ファッション雑誌「ヴォーグ」の編集長だったダイアナのドキュメンタリー映画。
そして『ビル・カニンガム』これもファッション界に関わりのある映画である。

さらに、関西はこれから上映予定で、もう1本面白そうなのがこれ
ふたりのイームズ  建築家チャールズと画家レイ
(シネ・リーブル梅田は6/8〜、京都みなみ会館は6/15〜、神戸アートビレッジセンターは6/22〜)
とっても楽しいのだけど、金欠...
まあそんなに高いものではないけどね。