以前買った映画の前売り券の有効期限がいよいよ今日までとなって、悩んだ末この映画を見ることにした。
スポーツものの映画にさほど興味がないので、どうかなと思ったが、いやいやなかなかいい作品だ。
1995年ラグビーワールドカップ、開催国特権で出場はするが、予選敗退濃厚と誰もが思っていた南アフリカチーム「スプリングボックス」が奇跡的快進撃。強豪チームを次々と下して、ついには優勝してしまったという実話の映画化。
これだけ聞くと、単なるスポーツ感動物語と思われるがそうではなくて、南アを再建しようとするネルソン・マンデラ大統領(モーガン・フリーマン)と、チームのキャプテン、ピナール(マット・デイモン)の物語なのだ。
27年間服役した刑務所を出所したマンデラは、黒人からの圧倒的な支持を得て新大統領に就任。長年に渡る白人の迫害に耐えてきた黒人らの報復だという声を押さえて「赦し」「融和政策」を唱えるマンデラ。
まずはその崇高な理念と鉄の意志によるリーダーシップに圧倒される。
国内外にその意志を示すために、したたかにいろいろな手を打つ。そのひとつに、自国開催を控えるラグビーワールドカップを利用することに。国内からも見放されていた弱小チームを率いる、フランソワをお茶会に呼んで、自分の考えを述べる。「優勝」を依頼され、マンデラ自身の人間的魅力にも感銘を受けたフランソワは、チームを鼓舞してぐいぐい引っ張ってく。こちらも素晴らしいキャプテンシー。
日本の政治家もぜひ見たほうが良いのでは。理想もなく目前の選挙に勝つことしか目的がない、現在の状況。
ついでに、自国を誇れない自信喪失の日本人(ボクも含めて)も見ればぐっと胸を突くに違いない。
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