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Friday, April 30, 2010

昼からビール

昨日は以前会社でお世話になった方(転職された)のお宅に、先輩のT氏といっしょにおじゃました。
このひととT氏はジャズの師匠で、いろいろと面白いレコードを教えてもらっている。
おまけに二人とも超オーディオマニア。数百万はつぎ込んでいるはず(詳しくは教えてくれない。あまりにもな金額だから)
おじゃました家は、京都市内のどまんなかに近い場所である。河原町三条まで徒歩10分あまり。
オーディオ部屋があって、そこにどーんと素晴らしい機材がおいてある。ボクの知らないメーカのプレイヤだけでも4台はおいてある。モノラル、ステレオ、ボーカルなどによって使い分けるのだとか。
うらやましい。
とってもうらやましい。

昼間からそこで、ビールを飲みながら約5時間至福の時。
この状態で聞くカウント・ベイシー、ジョニー・ホッジス、とてもよかった。

Tuesday, April 27, 2010

山本幸久『失恋延長戦』

そろそろ新作が発売されそうな山本幸久の本日のところ最新作がこれである。
ちょっと表紙のイラストがかわいすぎて、電車でこのまま読むのが憚られる。
読んでたけど。

これは高校1年の真弓子が、同じ放送部の大河原くんに思いを寄せるが、進展しないまま高校生活を終え、浪人2年目まで続く失恋状態を描いた物語である。真弓子はそんな胸の内やいろいろな思いについて、飼い犬のベンジャミンと「会話」するのだ。
しかもベンジャミンもそれに会話で応える(もちろんほんとにしゃべるわけではない)このやりとりがとてもいい。
なんと言っても、やっぱり会話だな。
全ての場面でこれが生きていて、しかもわざとらしく若者言葉に頼らずに、高校生はそれらしく描かれるところが素晴らしい。
今回の物語には、主人公の天敵ともいうべき、通称「ゲロサキ」こと藤枝美咲が登場する。
見栄っ張りでいやみないやなヤツなのだが、次第に真弓子も読者も、彼女が気になってくる。今度はどんなことをやらかすのかと。とんでもないことをしてもなんだか愛おしささえ沸いてくるから不思議。作者の思うつぼだと思うのだけど、全然いやじゃないので、どんどんツボに落として欲しいと思ってしまう。

最後はちょっとまとめそこなったというか、ベンジャミンの独白で終わるのが、ボクにはちょっと物足りなかったところではある。
けれども、いい話であることは間違いなく、泣き笑いできる小説。

Sunday, April 25, 2010

映画『 ウディ・アレンの夢と犯罪 』

久しぶりの京都シネマで鑑賞
このところ毎年のように新作を発表しているウディ・アレン、これも犯罪もの。

仲のいい兄弟(ユアン・マクレガーとコリン・ファレル)が、クルーザを購入する。このクルーザの名前が「Casandra's Dream」で元々の映画のタイトルはこれなのだ。これが最後に皮肉として効いてくるので、日本語タイトルは最悪というか安直すぎ。オリジナルのままでよかった。
兄は実家のレストランを継ぐ気はなく、アメリカに渡ってビジネスをしたいと思いながら、女優に入れ込み結婚しようとしている。
弟は自動車修理工場で働きながら、ギャンブルに浸っている。
二人がクルーザを購入したことと弟がポーカーで大借金をしてしまったことで、そのお金の工面するために、見ず知らずの男の殺人を請け負うことになる。
殺人の計画をたてて、そして実行。このあたりのずさんさといきあたりばったりさが、ほんとリアリティを感じる。
そこから、兄弟は最悪の事態へと進み出すことになる。
映画はいつものように、淡々とテンポよく進んでいき、クライマックスの場面もとてもあっさり。
余韻もなくおわってしまう。このあたり最近のウディ・アレン作品に共通する展開だ。
罪を犯した後の兄弟の心理、こちらの胸が苦しくなるような息苦しさ。
なかなか面白い作品。

Monday, April 19, 2010

携帯のない生活

土曜日に外出するとき携帯電話を家に忘れてしまった。
すぐに気がついたのだけど、わざわざ戻ることもないのでそのまま持たずに出た。
なんだか、身軽になるね。
プライベートな携帯だから、仕事の電話はほとんどかからないのだが、それでも気分が軽いし爽快。
だれも、ボクの行き先や現在地を知ることはないし、なにが起きても連絡をつけることができないのだ。
妙にうれしい。
考えてみれば、ちょっと前まではだれしもそんな生活だったわけで、ちょっとの間に大きく生活が変わってしまったのだなあ。

阪急の駅に着いたら、事故で電車が遅れている。
これから出かける娘にこのことを伝えたい。
がしかし、携帯がないので公衆電話を探すが、これがまたどこにもない。駅にないんだからね。
一度改札から外へ出て、少しあるいた商店の片隅にひっそりとそれはあった。さすがにテレカも持ってはいないので10円で電話をかけた。
この感覚もなつかしいな。ちょっと多めに話をするときは小銭をたっぷり用意して、しゃべりながらじゃかじゃか硬貨を投入したものだ。

そんなこんなで夕方に家へ帰って携帯を見たら、メールも不在着信も1件もなかった。
これって...

Tuesday, April 13, 2010

全曲数

また空気公団ネタです。
興味のない方はごめんなさい。

ボクが持っている彼らの音源で、ダブり曲がないように選んでiTunesのプレイリストを作成した。オリジナル曲だけを並べてみるとちょうど100曲程度なのだ。
10年余り活動して100曲って少ないのか多いのか。
そう思ってビートルズを調べてみると、8年間(1962~70年)の活動で「録音した」のが200曲余り。
もっとたくさんありそうな気もするし、1枚のLPに12曲収録とすると20枚弱だから、そんなものかという気もする。
先日放映されたNHKの坂本龍一の音楽番組で言っていたが、バッハは生涯1000曲以上残したらしいので、これはかなり多いのだろう。
それで空気公団の100曲を通勤時に聞いているのだが、結構耳慣れない曲があったりするのだ。
タイトルが思い出せないのはたくさんあるが、こんな曲あったっけ?というのもある。
こうしてまとめて聞くと、また新鮮だったりするのだね。

Saturday, April 10, 2010

Live『ぼくらの空気公団』

寡作、寡ライブ(とは言わないか)のバンド空気公団。
40年近く内外のポップミュージックを聞いてきたボクが、ここ数年のヘビーローテーションが空気公団。
なのに、なぜこんなにも「売れない」のか、不思議でしょうがない。
まず、曲が詩もメロディーもすごくいい。しかも何度聞いても飽きない。
山崎ゆかりの声がいい、アレンジがとても楽しい。発見がある。
音楽に向かう姿勢がまったく変わらないのがいい。
ただ、1回聞いても印象に残りにくいのかもしれない。すーっと流れてしまう、空気のように。
そこが、一度引っかかると深く入ることになるとは思うのだが。

今回のライブは5人編成。空気公団の3人(歌、ベース、キーボード)にゲスト2人(アコーディオン、ギター)
これだけで、音楽がとてもカラフルになる。
詩の世界が目の前に、映像のように広がってくる。
ステージ自体は装飾のないシンプルなものなにである。
詩と音が見事にマッチしているということだろう。

年内のライブもほのめかしていたが、期待しすぎると失望も大きいので、期待少々で待つことにしよう。

Thursday, April 08, 2010

宮下奈都 『よろこびの歌』

引き続いて宮下奈都だ。
これがまた、傑作!今度は女子高が舞台だ。

玲は有名なバイオリニストの娘で、声楽をやるために音大付属校へ進学することを疑っていなかった。
ところが受験に失敗。普通科しかない高校へ進学することになる。学校には一切期待せず、用意された行事をただこなしていく毎日。そのたくさんの行事の中でひとつ、合唱コンクールではからずも指揮をすることになる。いざやりだすと、どうしても厳しく指導してしまい、まったくやる気のないクラスメイトとは噛み合わず、コンクールは散々な結果に終わる。そんな結果でも特に落ち込むこともなく、またいつものような日々を迎えるのだが、実は運命の歯車はすでにまわり始めていたのだ。そしてマラソン大会の時に、玲とクラスを大きく変える事件が起こる。
この物語は、7つの章で構成されていて、玲からクラスメイトへ語りをリレーしていく。そして最後に玲に戻りクライマックスを迎える。それぞれの人生や思いをそれぞれの視点で描くことで、全体像を浮かび上がらせ、そこからもう一度ひとりひとりの思いを理解することになる。
人生を早くもあきらめていた彼女達が、歌うことによって前を向き始めていく様子が感動的。電車で読んでいて落涙をこらえるのに苦労する。ただちょっと高校生が達観しすぎているような気はする。現実は(豊島ミホが描くような)もっとぐだっているような感じ。
でも格調高い文章と相まって、いつでも凛として美しい文学だなあ、宮下奈都は。
もういまから次作が楽しみである。

オトナ語の謎

ボクは現役会社員なのだが、特に仕事の中で知らないうちに聞き慣れない言葉が普通に使われていることがある。
主にカタカナ語が多いのだが、、技術系の専門用語は仕方がない、というか知らないと困る。それ以外に、日本語でも言えるものをわざわざ外来語で使う、しかもどうも気持ちが悪いのがあるのだ。

その1「マター」
このところ営業を中心によく耳にする。「これは山田部長マターでお願いします」なんて感じで使われる。
うげ、気持ち悪い。
意味は、この件は山田部長預かりで、とか山田部長の責任で対応、ということである。マターという語感が間が抜けているのと、日本語で言えるし、なぜにわざわざ英語なの?市民権を得つつあって、いやだな。
これ使うヤツは信用しない。

その2「アジェンダ」
もうすでに会社以外でも、ほぼ市民権を得た感じ。だけど、このことば出始めから気に入らない。
議題、項目、予定(ちょっと違うか)でいいじゃない。
こいつどこからやってきたんだ。英語じゃなさそうだし。はじめて聞いたとき、全く意味不明だった。パワポの資料に初めに「アジェンダ」なんて書かれていると、それだけでその資料の信用は落ちる(ボクにだけはね)

その他にもあるが、今は思い出せない。
糸井重里の「ほぼ日刊イトイ新聞」の「オトナ語の謎」はこれ以外にもいろいろあって面白い。

Wednesday, April 07, 2010

宮下奈都 『太陽のパスタ、豆のスープ』

宮下奈都を読むのは、『スコーレNo.4』 『遠くの声に耳を澄ませて』に続いて3冊目なのだが、これも素晴らしい作品である。
結婚式を2ヶ月後にひかえた明日羽(あすわ)は、2年つきあった彼から婚約破棄を告げられる。幸せから一気にどん底へ突き落とされ落ち込むが、叔母の六花(ろっか)や兄、両親、そして同僚の郁ちゃんとの交流を通して、立ち直って行く、という物語。このストーリーだけ聞くと、なんてことないように思うだろうが、彼女をとりまく人たちのやさしさが行間からにじみでていて、あちこち感動する場面が多数。叔母のロッカだけが少し風変わりだが、その他の登場人物たちはみな極めて普通のひとばかり。あすわと兄の会話や、郁ちゃんとの会社での会話、バザー会場でのやりとりなど、文章力・描写力って重要だなあと思うのだ。最終章でやや説明的な部分はあるものの、読後感さわやかで、生きるっていいなあと思える。
主演を麻生久美子で映画化してもらいたなあ。
でもストーリーは地味なのでヒットはしないかもなあ。
宮下奈都はAmazonで調べると、単行本は4冊しか刊行されていない。そのどれもが評判がよくって、実際ボクが読んだ3冊はどれもよかった。残る1冊は『よろこびの歌』
これは声楽を志している女子高生が主人公ということで、これも面白そうである。

Monday, April 05, 2010

NHKのドラマ

龍馬伝は第二部に入った。
龍馬は脱藩して諸国へ、土佐では武市半平太による吉田東洋暗殺をきっかけに、尊王攘夷派が実権を掌握した。
ますます武市半平太はあとへは引けぬ状態になり、生来の気の弱さもあるが故に狂気も宿してきた。このあたりの描き方が素晴らしく、岡田以蔵を操る件などもぞくぞくするぐらい。
だいぶこれまでの大河ドラマとは雰囲気が違うことを実感。
それに比べて、先週から始まった朝の連ドラ『ゲゲゲの女房』
先週は見られなくて、今朝初めて見たのだが、良くも悪くもNHKらしい。なんだか懐かしい。テイストが以前のものと全く違和感がない。
ダイジョブかな。
ところで、モデルの水木しげるは調布在住なのだが、調布の大学へ通っていたボクは、自転車に乗って駅前通りを走る水木しげるを見かけたことがある。
いや、それだけのことなんだけど、「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」漫画やTVで結構親近感あるし、以外と好きだったりした。人気もあったしね。
関連情報としてこの本、見事なタイトルじゃないですか?
ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘

Saturday, April 03, 2010

草刈りデー

綾部の親の元実家があった場所が、人が住んでいないためにどえらい状態になっている。
草木竹の無法地帯である。
いつも墓参りに行く時に、横の道を通りながらなんとかしないとなあ、と思っているだけで放置して幾年月。
超重たい腰をようやくあげて、かみさんと開墾作業に乗り込んだのだ。
このところパッとしなかった天候も、天晴れな晴天で、草刈り日和である。
前日にカミさんがレンタルしてきた「ガソリン駆動のチェーンソー」を携え、気分は13日の金曜日である。(ジェイソンね)
ところが現地に到着すると、サーッと雨が降り出すではないか。
せっかくやる気になったのに、お天道さまは味方しないのか。
しかし、ここで引き返すわけにはいかない。
強行実行
チェーンソーに混合ガソリンをとぽとぽ投入して、ぐいんとハンドルを引くと、
あれ、全くエンジンがかかる気配なし。
初めて取説を熟読。
おっと手順を飛ばしていた、ということで手順にのっとり再チャレンジ
バリバリ、いい響きでエンジン始動。スイッチを押すと、チェーンがグイーンと回りだして
なんでも切ったるでえー、ここはやはり大阪弁ね。
いやはやすごい威力でんなあ
太い幹も瞬時にスパッと切れる切れる。
結局3時までがんばったが、1/4ぐらいをただ切っただけで本日の作業は終了。
また、しばらく行かないとこれからの季節、芽吹いてぐんぐん成長するぞ。
さて、どうする?