恵文社書店から東に向かって進む。
叡山電鉄の踏切を越えて、ほどなくすると白川通へ突き当たる。
さらに東へ、そこから上り坂となる。
暑い中、大汗をかきながら上って行くと、右手に詩仙堂入口が見えてくる。
詩仙堂を訪れるのは二度目である。前回は36年前!高校の修学旅行で京都・奈良へきたときに立ち寄った。
都立高校3年生の春、当時は(東京からの)修学旅行といえば「京都・奈良」が定番中の定番であった。まさか、その後20数年も京都に住むことになるとは思いもしなかったが。
旅行は4人以上のグループ行動、行き先は自由(ただし事前に予定を提出して承認を受ける)だった。ボクたちのグループ(4名)はまじめかつボク以外は、かなり大人びたメンツだたので正しい京都・奈良の計画を立案。神社仏閣や歴史にはほとんど興味がなかったので、計画はほとんどお任せだったのだが、その中でも実際に行ってみて印象に残ったのが詩仙堂だった。
小雨が降っていて、縁側から静かに庭を眺めると、美しいなあと当時も思った。それは作文にもそのことを書いたので、覚えているのだ。
そんな経緯もあって、行ってみようと思ったのだ。
季節は初秋とはいえ、気温は夏と変わらない。
縁側に座ってみたが、西日が暑くて、とてもいられるものだはない。日陰になる場所まで、さがってみる。
時折風がそよいでくると、確かに涼しい。たぶん当時と変わらない景色を眺めているだろう。
蝉の声と、時折響く鹿威しの乾いた音がなんとも気持ちいい。
前回は行った覚えがないのだが、庭に降りることができる。意外と広い庭は綺麗に手入れされていて、庭越しに見る建物もなかなかの味わいである。どこ見ても絵になる。
さて、30分ほど滞在して、つぎの場所へ。
詩仙堂から歩いて30分、曼珠院へ向かう。ここは初めて訪れる場所である。
曼殊院の入り口そばに、武田薬品の薬用植物園というのがある。あとで調べたら、一般の見学も受け入れているようだ。なかなか面白そうではないか。
曼殊院は正確には「曼殊院門跡」という、詩仙堂と比べるとかなり大きな敷地である。
詩仙堂の時も思ったが、カンカン照りの日よりも、雨がしとしと降っていたり雪が積もっている方が、こういう場所は絵になるように思う。暑いと汗拭いたり、お茶をぐびぐび飲むのに気を取られて風景に集中できない(ような気がする)
広いので、ざーっと歩いて見ているとそれだけで過ぎてしまい、じっくり眺める感じではなくて飽きてしまった。見所も見過ごしているのではないかとは思うのだが。
帰り道はすこし違うルートで、叡山電鉄一乗寺駅まで戻り、京阪・阪急を乗継ぎ帰った。
ちょうど駐車場の車に乗り込んだと同時に、大粒の雨が落ちてきて京都は夕立に包まれた。
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