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Sunday, June 02, 2013

今年は映画が面白い!

映画『ビル・カニンガム & ニューヨーク』を京都で見た。
これが面白くって、しかも感動的。
ニューヨークの街角でファッションスナップ写真を撮影している高齢のカメラマン。
カーネギーホールの上にある事務所?に長年住んでいる。トイレもシャワーも共同。
「いらないよ、部屋にあったら掃除しないといけないじゃない?」

部屋の横の倉庫から自転車を下ろして、それに乗って街を駆けまわる。
気に入ったファッションを見つけると、カシャ、
その人の前に駆けて回りこんで、正面からカシャ
そのエネルギッシュさには恐れ入る。おそらく撮影当時80歳ぐらい。
自分の服装には無頓着、いつもきまった青い作業着(本当に清掃作業員用として売られている上着)、雨の日は安物のカッパをガムテープで補修しながら着ている。
いろんなパーティにも撮影に行く。さすがにそのときはスーツを着ているのだが、いっさい食事も飲み物もそこではとらない。人を撮るだけ、という徹底ぶり。
パーティに行く前にコンビニ弁当みたいなのを食べている。
食事にも関心なし。

現代アートのコレクターであるハーブ & ドロシー と似ている。
自分の好きな事だけをしている、お金も名声も興味なし、質素な生活をしている。
でも、そのセンスや審美眼は素晴らしいものがある。
著名人には名を知られていて、ものすごく顔が広い。
どちらもニューヨークである。

なんだか、またまたニューヨークってすごい街だな、と思うのだ。

さて、この映画が今年みた映画の10本目である。
ちょっと列挙してみよう。

ル・コルビュジエの家
レ・ミゼラブル
ソハの地下水道
エンド・オブ・ザ・ワールド
ゼロ・ダーク・サーティ
シュガーマン
ハーブ & ドロシー ふたりからの贈りもの
ダイアナ・ヴリーランド 伝説のファッショニスタ
ヒッチコック
ビル・カニンガム & ニューヨーク

全部洋画である。大きな劇場で上映していたのは『レ・ミゼラブル』(いわずとしれたミュージカル大作。セリフが全て「歌」なので、全く印象に残るメロディーがないのが残念すぎる)、『ゼロ・ダーク・サーティ』(ビンラディンを発見するまでの緊迫した追跡劇。実話の映画化)、『ヒッチコック』(大好きなヒッチコック監督が『サイコ』撮影の時の話。すべて実話でもないらしいがとても面白いし興味深い)
そのほかは比較的小さな上映だった。
『エンド・オブ・ザ・ワールド』は、地球滅亡が決定的になるのだが、みんなが比較的淡々と暮らしている。意外とそうかも、と思った。
『シュガーマン』は、アメリカでは全く売れず、2枚のアルバムを世に出してから引退したシンガーソングライター、ところが本人のまったく知らないところ、南アフリカでは空前のヒットとなっていた!これを追跡したドキュメンタリー映画、後半はほんとに感動的。その歌手ロドリゲス本人もいい人なのだが、その娘さんたちとの家族の関係がよくって泣けた。
『ハーブ & ドロシー ふたりからの贈りもの』はシリーズ2作目。
膨大な現代アートのコレクションを、全米50州の美術館へ50作品ずつを寄贈する計画を追ったドキュメンタリー。
前作に続いて感動的。なんたってハーブ & ドロシーがチャーミングです。
佐々木監督とドロシーさんの舞台挨拶もみてきた。
『ダイアナ・ヴリーランド』 ファッション雑誌「ヴォーグ」の編集長だったダイアナのドキュメンタリー映画。
そして『ビル・カニンガム』これもファッション界に関わりのある映画である。

さらに、関西はこれから上映予定で、もう1本面白そうなのがこれ
ふたりのイームズ  建築家チャールズと画家レイ
(シネ・リーブル梅田は6/8〜、京都みなみ会館は6/15〜、神戸アートビレッジセンターは6/22〜)
とっても楽しいのだけど、金欠...
まあそんなに高いものではないけどね。

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