夏の匂いを感じる六月になった。 今日、カミさんは友人とパッチワーク関係の外出、娘は吹奏楽クラブで高校へ。
僕は京都四条界隈へ外出。
京都シネマの会員を更新。
ついでに以前から頭の隅で気になっていた『ボンボン』を見る。
アルゼンチンの映画であるこれの専用サイトには
「世界一ついてないおじさん、ラテン版わらしべ長者」などの惹句が書かれているが、これは大げさだろう。主人公である52才のおじさんは失業中だが、世界一ついてないわけではなく、世界中に大勢いいる似たようなおじさんの代表だろうし、わらしべ長者のように大金持ちになるわけではない。
もっとひっそりした、心優しい小さな話だと思う。良くも悪くもいかにもミニシアター系の映画って感じ。
なんと言ってもこのおじさんの表情がとてもいいのだ。プロの俳優ではないらしいが、たしかに演技している感じはまるでなくて、少し困ったような優しい顔が映画全編を貫いている。
もうひとりの主人公である犬も、同じようにいい血統にもかかわらず自信のなさげな風情がいい。
それと荒涼としたアルゼンチンの風景がそこに重なる。水道の配管1本買いに行くのにたぶん100km以上走ってるんだろうね。そんななかで物語が少しずつ始まる。
このおじさんは、車が故障して困っている女性を助けたことから、犬を譲り受けることになる。
家族からは大非難されるが、困ったような顔をするだけで捨てることもできない。
ところがこの犬がドッグコンテストで優勝を狙える素晴らしい犬だったことで、おじさんに対する風向きが変わってくる。
大きな感動はないけど、ほんわかする作品だ。
その帰りに新品・中古レコードショップ「Joe's Garage」へ。
四条通大丸の向かいにあるんだけど、全く知らなかった。
お店に人に聞いてみると、20年来京大の横で営業していたが、この四月に今の場所へ移転したのだとか。
この写真は、買ったCDを入れてくれる袋とチラシである。
店の名前(フランク・ザッパのアルバムタイトル)とこの絵柄(ウォーホールのバナナ)が示すように、とても嗜好が明確な店で、まさに僕の嗜好とドンピシャ(←死語?)
中古と新品のアナログ盤、CD、DVDがぎっしりと並んでいる。
海外ロック系、ジャズ、日本のロック系で主に70年代~80年代がメイン。
うひょ~なんてうれしい店。バッチグー(←完全に死語)
あっという間に2時間半も居座っていた。
それで2枚購入して、写真の袋に入れてもらったわけ。
その内訳は
バッキンガムス1967年のデビューアルバム、ピエール・ムーランズ・ゴング1979年のアルバム。
われながらへんな組み合わせ(ブラスロックの先駆けとヨーロピアンプログレ)だなあ。
No comments:
Post a Comment