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Sunday, January 23, 2011

ヨーロッパ旅行記追加

4日目のベルギー編〜6日目コペンハーゲン編までを追加した。

いまわが家では、このブログを書くことを「執筆」と呼んでいる(←オバカ)

執筆

ん〜、いい響きだ。
「いまから執筆に専念するから」と言って席を外す。
おお、作家になった気分(←オバカ)

Wednesday, January 19, 2011

『メロディ・フェア』 宮下奈都

メロディ・フェア
今回のテーマは化粧、化粧品である。
装幀もポップな化粧品、カバーをとると真っ赤な地色に、表は口紅、裏はマニキュアのイラストが小さく描かれている。
なんだか縁がないなあ、と思って敬遠するあなた。
まあ、そんなこと言わずに読んでみてください。
ボクも生まれて50年、いたずらでも自分の顔に化粧品をつけたことはない。
しかし、化粧に興味があるなし関係なく楽しめる。そして少しは、化粧をする女性達がどんな気持ちでいるのかがわかる。
いや、わかったと言ってもボクなりに理解しただけなのだが、小説はそれでいい訳で、実際に経験しなくても想像力で体験できるのだ。
想像できるように作家が書いてくれているのだから、それを受け止めよう。

大学を卒業して田舎(福井県)へ帰ってきた、ちょっとお気楽な結乃は、第一志望ではない化粧品会社に就職。
勤務先も第一志望のデパートではなく、ショッピングモールの人通りの少ない一角の化粧品コーナーである。
がっかりなのだが、この主人公くさらない性格なのがいい。
職場で出会う凄腕と言われる先輩、いつもトリからあげをさげてくる何も買ってくれないおばさん、閉店間際に現れる厚化粧の女や頼りないマネージャなどなど、でてくる人物が生き生きしているのだ。どんどん頭の中にイメージが浮かんでくる。
一番の気掛かりは、化粧嫌い(というか憎んでいる)妹との関係もなんとか修復したいと思うのだが、それもままならない。
そんな日常が少しずつ変わっていく。結乃自信も変わっていくけど変わらないものもある。
いつもどおりの丁寧な描写だが、今回はこれまでの作品中一番軽快で、ユーモラスである。
幼なじみと出会った時に、名前よりも先に、当時互いに言いあっていた合言葉の方がすっと記憶におりてくる件など、この感じわかるなあ。携帯電話で話をするようになって、その合言葉が復活するあたりなど、思わず笑ってしまう。
ちょっと山本幸久の仕事小説を思い出した(最近新刊がでてないね)
会話文での言葉遣い、結乃が家族と話をするときは福井弁になるところなど、リアリティがあるし、もうページをめくるのが楽しくて仕方がない。
最後は、じんと感動が広がって爽やかだ。
ボクは朝の通勤電車で読み終わったのだけど、今日も一日やるぞーと元気がみなぎってきた。

他の宮下作品は、これこれこれこれ など。
著者のツイッターもかなり面白い(特にお子さまたちの日常)

Sunday, January 16, 2011

映画『人生万歳』

ウディ・アレン監督作品。
いつものように速い展開で、しかもシニカルな視点が面白い作品。
ニューヨークに住む初老の(自称)天才物理学者ボリスの元へ、南部から家出してきた若い娘がころがりこむ。
世間知らずの娘と、厭世家で人嫌いの男とのやりとりが面白い。
ボリスは娘に対して、これでもかってぐらいぼろくそに罵倒するのだが、娘は気にしない。それどころか恋に落ちて、やがて二人は結婚!
そこへ娘を探しに超保守的な母親がやってきて、結婚の事実を知って卒倒するのだが、その後母親にも大きな変化が起きる。
また、そこへ浮気相手と失踪していた父親までやってきて、あとはもうどたばた。
このどたばた加減は、ちょっと古い映画のテイストである。それがこの作品ではいい感じになっている。
また主役のボリスが、映画の観客に向かって語りかけるスタイルが面白い。
映画の途中で、ニューヨークのユニクロが登場する。母親が、娘の結婚相手としてふさわしいと思っている若い俳優に、娘の居場所を伝えるのに「あの子はいまユニクロにいるわよ」と教える。
あえてユニクロを舞台にしたのは、なにか意図があるのでは?
ウディ・アレンだけに皮肉な意図がありそうな気がする。
全体的には、軽いコメディで若干薄味気味だが気楽には楽しめる作品。

Saturday, January 15, 2011

旅行記はこちらへ

年末に行ったヨーロッパ旅行はこちらにまとめました(現在3日目まで投稿すみ。追加分編集中)
テンプレートには旅行っぽいものを使ってみました。

右のリンク「Europe旅行2010〜2011」からでも行けます。

『シューマンの指』奥泉 光

2011年最初に読んだのは、この本。
面白かったですね。

シューマンを最高の作曲者であると賛美するピアニスト永嶺修人、この登場人物の口を借りて語られる作者のシューマン愛が、最初のうちはちょっと鼻につく。このまま最後までこの調子だとつらいなと(しかもボクの好きなグラン・グールドは嫌っているし)思いながらも読み勧めていく。しかし、なんだろう、だんだんと文章に惹きつけられていくのだ。文章そのものを読んでいるのが快感になってくるような、そんな感じ、それと平行してシューマンの音楽もすごく聞いてみたくなってきた(ボクは1枚もシューマンを演奏したCDを持っていない)
作家としての力と、シューマンへの愛情にボクが寄り切られたのだろうか。
物語は「私」が高校生の時に、同じ学校へ転校してきた永嶺修人と知り合いになる。そこに、もうひとりの友人を交えて、音楽やシューマン論を話したり、三人で会報を作ったりする日常が、「私」の手記という形で語られていく。
「私」が音大目指して浪人中に、母校の高校で殺人事件が起きる。その謎、その後突然登場する、永嶺の恋人気取りの不美人な女、などミステリー的要素が俄然満ちてくる。
最後まで読むと、かなりミステリーとしてもよくできているのがわかるが、それがおまけのように見えてしまうぐらい文章とシューマンに、気持ちは持っていかれてしまうのだ。

2011年、なかなか良いスタートをきれたので、このあとも楽しい本と出会えるといいな。

Friday, January 07, 2011

新年あけましておめでとうございます

12/25からヨーロッパへ旅行に行ったことを書き始めて、初日を書いたところで停止状態
最初に泊まったホテルはネットが使えたので、こりゃいいわい
と勇んで書き始めたのはいいのだが、そのうちネットの使用がママならず、文章はメモ書きで残してはいたけど、なかなかネットへアップできる状態にならないまま1/3帰国となった。
しかも帰国してから、長期留守にしたわが家があまりにも寒くて、逆に体調を崩してしまい、
いろいろと書きたいことがあって、どうまとめようか、ということも悩ましく
仕事も山積み、年末休ませてもらったこともあり、年始は5割り増しで働かなければならず(少なくとも姿勢は見せねば)青息吐息
もし、続きを読みたい方がいらっしゃったら、もうしばらく待ってください。
必ずや続きを披露します(たぶん)

Sunday, December 26, 2010

Tuesday, December 21, 2010

お葬式

日曜日に親戚の方が亡くなり、その告別式に出席した。
家族葬のかたちで行われた葬儀は、とてもアットホームなとてもいい葬儀だった。
94歳で亡くなった故人に近い人たちが集まる。故人に敬意を表しつつ思い出を語り、もういちど自分のことも見つめ直す時間。
というか自分の位置を確認する。
そこまではまだまだなような気もするが、確実にそちら側へ近づいていることも確か。
それまでにあとなにができるかなあ。
親戚や親しい知人が集まる貴重な時間。結婚式とはまた違うボクらにとっても節目のイベントだ。

Wednesday, December 08, 2010

『光媒の花』道尾秀介

ミステリー界のプリンス、道尾秀介の感動的な家族の物語。
六章までが、それぞれ登場人物も異なる完結した物語なのだが、全体を通して読むとひとつにつながっていく。
どの物語も子供と虫と植物をモチーフにした物語なのだ。
「隠れ鬼」では、年老いた母と二人で暮らす初老の男、母親のふとした行動から、記憶の奥に封じ込めた少年時代の過去がよみがえる。そのときの真相はなんだったのかをこのときに知る。
「虫送り」では、幼い妹を連れて訪れる河原で、少年が出会ったホームレスの男。そこで起きた事件とその悲しい結末。
最後の「風媒花」と「遠い光」は、特に感動的な物語。通勤の時にこの二つを読んでいて、ぐっと涙腺をこらえた。
小学校の教員をしている姉と、トラック運転手の弟。弟は父親の死後、母とうまくいっていない。頼りにしている姉が入院してしまう。姉の様子から、とんでもなく重い病気ではないか?心配を募らせる弟、そして結末は?
次の物語もその先生と、かたくなに沈黙を続ける教え子の少女とのほわっと心温まる物語。
全部がつながると、感動がおおきくなっていく。
傑作だよな。

Tuesday, December 07, 2010

ワッフルのマネケン

本日からワッフルのマネケンで、もこもこがまぐちプレゼント中!
詳細はこちら
ゲットしました。
まず誰しもぶにゅっとつぶしてみる。
おお確かにもこもこ、気持ちいい。
がまぐちを開いてみると、中のドット柄とマネケンのロゴが素敵。
ボクはアーモンドラテが好きです。
12月のショコラマーブルもいけるよ。
いますぐマネケンへ走れ!

Monday, December 06, 2010

素晴らしいホールで第九

昨日、兵庫県立芸術文化センター(西宮北口)でベートーベンの第九コンサートを聴いてきた。
ホールも第九も初めて。
外にちょっとした広場(公園)があるのだけど、アカペラサークルが練習してたり、ジャグリングのトレーニングをしてたりと、雰囲気からしてなんだかいいね。ホールも木の風合いが美しい5階建ての客席。これまたいい雰囲気だなあ。
神戸女学院大学の定期演奏会だったのだが、娘の友達が進学した関係で、今回チケットを都合してもらった。
コーラスだけで約300名弱(1万人の第九にはかなわないが)それだけでも圧巻だなあ。第3楽章のまえに合唱隊がステージに並ぶのだが、それだけでも10分以上かかった。
第九はCDでも通して聞いたことはないので、聞くのもこれが初めて。
有名なフレーズは断片的に知ってるが、こうして聞くと、そうかこんな構成になっていたのか、ということがちょっとわかった。合唱のある第4楽章だけで20分以上。こうして大勢でがーっとこられると、怖いぐらいだね。
長いので眠くなるかと思っていたのだけど、そんな心配は無用だった。

Sunday, November 28, 2010

『 白い花と鳥たちの祈り 』河原千恵子

ミッション系の私立中学に通う冬木あさぎと、あさぎの街の郵便局窓口担当の中村さん、この二人が交互に日常を語ることによって紡がれる物語。
あさぎは両親の離婚、母親の再婚、再婚相手との同居、学校の友人などいろいろ悩みは多い。そんななかで、中村さんの笑顔を見ることが唯一ちょっと癒される瞬間だ。
一方の中村さんも、時々やって来るあさぎに「幼ごころの君」と密かにあだ名を付けていた。彼はあることに気を取られると、直前の行動も忘れてしまうことがあって、子供時代は常にいじめられてきた心の傷を抱える。今も、職場のひとに支えられてなんとかやってきたのだが、頼りにしていた人が去り、新たな上司もやってきて、なにもかもうまくまわらなくなる。
この小説がいいのは、とにかく二人を中心にした登場人物の、葛藤や心の揺れ具合を綿密に描いているところである。リアリティ感たっぷりなのだ。
だから、中学生のあさぎにも、継父としてやってきた冬木さんにも中村さんにも、すぐに感情移入できてしまう。
とくに小説前半部分がいい。あさぎの悩み具合が手に取るようにわかって、かなりぐっとくる箇所があちこちにでてきて、どんどんページもすすんでいくのだ。
後半にちょっと話が広がりすぎたようにボクは感じてしまったので、焦点が定まりにくくて感動も薄まったのが残念だった。
とは言っても、十分楽しめる。
遅いデビューの新人作家らしいが、次回作以降への期待がぐんと高まることは間違いない。

Sunday, November 21, 2010

Are you speak English ?

ポカポカ陽気の今日、天保山のサントリーミュージアムへ向かった。
JRで大阪まで行き、そこからは地下鉄で行く。

大阪駅の改札を出て、地下鉄乗り場方向へ歩き出した時、20代と思しき若者から声をかけられた。
「ココヘハドウヤッテ行ッタライイデスカ?」
顔つきは日本人とそう変わらないので、アジア(のどこかの国)からの観光客のようである。
見せられた紙には
「弁天町」
とだけ書かれている。
弁天町?
って地下鉄の駅ではなかったか。
弁天町のどこへ行くのだ?ということを英語交じりの日本語できいてみると、
「kaiyukan」と言う。
海遊館!
サントリーミュージアムの隣ではないか。
そこで
「ボクも、海遊館近くのミュージアムへこれから行くのだよ。だからついてきて。OK?」
一応英語でこんな意味のことを言ってみた。

道中、尋ねてみると、青年の連れはガールフレンドと彼女の家族(両親であろう)の4人。
彼らはシンガポールからの観光客で、10日間のホリデーを東京〜京都〜大阪と廻ってきたとのこと。
一番印象的だったのは、東京ディズニーランドである(やっぱそうくるか)
このあとは道頓堀へ行きたいと。
ボクらが今乗っている地下鉄で、shinsaibashiで降りなさい、と教える。
そうすると、青年と彼女は、どちらもiPhoneを取り出して、すぐさまちゃちゃかちゃんと調べて、これか?とボクに見せてくる。
そうそう、それなのだよ、iPhoneって便利だなあ。
ボクもすかさず、「iPhone持っているよ、ミートゥー」と見せる。
「iPhoneっていいよねー」となんだか連帯感も生まれる。

そうこうするうちに、海遊館到着。
最後に
「エンジョイ、ジャパン!」
「サンキュー、ありがとう!」
爽やかにお別れし、ボクはミュージアムへ。
少しは、英会話教室へ行ってたことが役に立ったかも、と思いながらポスター展をみて帰途についたのだった。

京都地下鉄ノリホ

昨日の行先

京都〜松ヶ崎
「学園祭A」
松ヶ崎〜くいな橋
「英会話」
くいな橋〜北山
「学園祭B」
北山〜松ヶ崎
「学園祭C」
松ヶ崎〜北山
「コンサート」
北大路〜京都

京都地下鉄の「1日乗車券(乗り放題)600円」を利用してこれだけ乗ったわけで、同じ日に用事のある行先が地下鉄沿線に集中していて、しかもこんなにこまめに移動するということもまずないね。
元取った感じで、ちょいうれしい。

Thursday, November 18, 2010

ビートルズ on iTunes

あのAppleトップページの「重大なお知らせ」が、ビートルズ音源のiTunes配信だったわけで、ものすごく期待したボクは、なあ~んだ、となったわけです。
あとからいろいろ見てみると、かなりの方が予想していたらしいので、そんな人たちは「やっぱりね」だったのでしょう。
しかしながら、いざiTunesを開いてみて、そこにどーんとビートルズのアルバムたちが並んでいると、やっぱりすごい。
実質的な活動期間は割合短かったが、あれだけのクオリティをキープしてなお、年を追うごとに進化・深化していくバンドは他にはない。
ということで、今日の朝通勤の音楽は
アビーロードのB面メドレー部分をまず最初に聞いて、そのあとPast Master disk2
あらためてシビレタ

Sunday, November 14, 2010

iPhone4購入10日経過

1週間たって、だいぶ使い慣れてきた。
昨日初めて電話もかかってきたし。
以前の携帯電話でも、通話の使用頻度は少なかったが、書籍の在庫を尋ねるのに電話を使った。
とりそこねて切ってしまったこともあったけど、まあこれで大丈夫、たぶん。

で、やっぱり面白いのがアプリの数々。
いろんなものが星の数ほどあるのだ。誰でも作成できて公開できるシステムが、これだけのものを生んでいるのだね。

いま起動頻度が一番高いのが、フリック入力を練習するアプリ「Frick Fan」
フリック入力ていうのは、スマートフォンの日本語入力方式のひとつなのだが、これがスムーズに使えると、日本語を打つのがかなりラクチンになる。
日々レベルアップに励んでいるのだ。

昨日導入してみた「Sleep Cycle」
基本的には目覚ましアラームなのだけど、これがまた面白い。
時間をセットして枕元に置いておくと、寝返りを検知してグラフを作成する。それを元に何時から何時までが深い眠りにおちているかどうかが見えるのだ。起こしてくれる時も、最初のうちは静かな音が鳴り出し、そのあとバイブレーションでさらに起床をうながす。
グラフがなんの役に立つかはよくわからないが、iPhoneが持っている機能をフルに使おうっていう開発者の気持ちがうれしいね。

Sunday, November 07, 2010

『 昭和の爆笑王 三遊亭歌笑 』岡本和明

戦中〜戦後の混乱期に大人気を博した落語界の異端児、三遊亭歌笑は交通事故により31歳で亡くなった。
生まれついての、変な顔で悩まされもしたが、最後にはそれをきっかけに世に出ていくことになる。
しかし、やはり最後までそのことに対して大きな悩みを抱えていたことがわかる。比較的裕福な家に生まれたが、その顔故に家族の結婚式にもだしてもらえない。学校でもいじめられ、それに多いに不安と不満をいだき、何度かの家での末に三遊亭金馬の弟子になる。
この世界に入っても、顔に関わる悩みはついてまわり、あわせて訛りがひどく古典での道は断念。
そこで世相を切り取って詩と合わせる、新しい新作落語というか漫談?のような道で人気を獲得していくのだ。
根性というよりも、執念に近いもの(だけど時代からか飄々としたものも感じる)で、なんとか地位を確保していくのだ。

実はボクは落語にほとんど興味がないのだが、そうであってもひとりの人間の生き様としてとても面白い。
はねつけられても、しつこくついていく。だけど根性があるわけではなく、なんとなくすぐ弱気にもなるのだ。
そこでもう一度奮い立つのは、「そうだここでやめてもこの顔で元のみじめな生活には戻れない」という気持ちである。
最後もあっけなく、銀座で進駐軍のジープにはねられて即死。
なんとも壮絶な人生である。
彼の活躍が、後の林屋三平たちのスタイルを切開いた。

実をいうと、一番印象的だったのは、あとがきに書かれている坂口安吾の言葉。
以下に少し引用する。

そもそも、落語家が歌笑のことを邪道だというのは滑稽千万である。落語の邪道なんてものがあるものか。落語そのものが邪道なのだ。
落語は発生の当初は通でも粋でもなく世俗的なものだった。それが型として伝承するうちに時代的な感心や感覚を全部失って、そのために、時代的でない人間から通だとか粋だとか言われるようになった奇形児なのである。
粋とか通とかいわれることが、すでに大衆の中に生きていないことがハッキリした刻印なのだ。

ボクはこの言葉に納得してしまったのだ。

Friday, November 05, 2010

『 田舎の紳士服店のモデルの妻 』宮下奈都

いまボクが一番新作を待望している作家のひとり、宮下奈都の新刊がでた。
なんだか変わったタイトルだな。
「の」を3回も使ってる、ちょっと落ち着かないが、何か意図があるのだろうか?

さて、中身はというと。
夫が鬱病になり会社を退職、故郷である北陸の町へ家族で引っ越すことになった。
東京暮らしから、なにもない田舎の町へ。大きな不安を抱く梨々子。
そこから10年間の生活を一人称で綴っていく。
その、細やかな心情の描写がすごいのだ。
びしびしと彼女の悩みや喜び悲しみが伝わってくる。
近所づきあい、子供たち、義母とのやりとりなど、大きな事件は起きないけど日常には様々な心揺れる出来事があるのだ。
この丁寧で控えめな描写の積み重ねが、宮下奈都の真骨頂だ。
まだ本作品が5作目とはとても思えない風格と品格を備えた作品である。
自分をうまく表現できない梨々子の子供と、祖母(梨々子の母親)とのちょっとしたやりとりをサラリと描くことで、母親の心情を見事に読者に伝えるこのシーンはすごい。
母親の本性がちらりと覗いて、ぞくっとしたよ。

読み終わった時から、もう次回作品が楽しみ。
現在、ミステリーを連載中とtwitterで知った。

iPhone4

携帯を変えた。見ての通りiPhoneである。
長年使用したauから、家族の冷たい視線を浴びながら、softbankへチェンジ。(家族全員auだった)
つながりにくいとは聞いてたが、家で圏外という悲しい結果に。
でも、なんだか楽しい。
画面はめちゃくちゃキレイだし、あちこちのディテールが、もうAppleだなあと思う。
気に入っているのが、メールを削除するとき、ゴミ箱のフタがぱかっと開いて、そこへメールが吸い込まれて消えていく。
こんなちょっとした遊びが、使って楽しい道具、にしてくれる。
まだまだ使い方がわからず、今日も会社でアラームが鳴り出して止めるのに冷や汗かいた。
携帯のメールアドレスも変更になりましたが、連絡はしばしお待ちくだされ。

でも、楽しい〜