ミッション系の私立中学に通う冬木あさぎと、あさぎの街の郵便局窓口担当の中村さん、この二人が交互に日常を語ることによって紡がれる物語。
あさぎは両親の離婚、母親の再婚、再婚相手との同居、学校の友人などいろいろ悩みは多い。そんななかで、中村さんの笑顔を見ることが唯一ちょっと癒される瞬間だ。
一方の中村さんも、時々やって来るあさぎに「幼ごころの君」と密かにあだ名を付けていた。彼はあることに気を取られると、直前の行動も忘れてしまうことがあって、子供時代は常にいじめられてきた心の傷を抱える。今も、職場のひとに支えられてなんとかやってきたのだが、頼りにしていた人が去り、新たな上司もやってきて、なにもかもうまくまわらなくなる。
この小説がいいのは、とにかく二人を中心にした登場人物の、葛藤や心の揺れ具合を綿密に描いているところである。リアリティ感たっぷりなのだ。
だから、中学生のあさぎにも、継父としてやってきた冬木さんにも中村さんにも、すぐに感情移入できてしまう。
とくに小説前半部分がいい。あさぎの悩み具合が手に取るようにわかって、かなりぐっとくる箇所があちこちにでてきて、どんどんページもすすんでいくのだ。
後半にちょっと話が広がりすぎたようにボクは感じてしまったので、焦点が定まりにくくて感動も薄まったのが残念だった。
とは言っても、十分楽しめる。
遅いデビューの新人作家らしいが、次回作以降への期待がぐんと高まることは間違いない。
Pages
Sunday, November 28, 2010
Sunday, November 21, 2010
Are you speak English ?
ポカポカ陽気の今日、天保山のサントリーミュージアムへ向かった。
JRで大阪まで行き、そこからは地下鉄で行く。
大阪駅の改札を出て、地下鉄乗り場方向へ歩き出した時、20代と思しき若者から声をかけられた。
「ココヘハドウヤッテ行ッタライイデスカ?」
顔つきは日本人とそう変わらないので、アジア(のどこかの国)からの観光客のようである。
見せられた紙には
「弁天町」
とだけ書かれている。
弁天町?
って地下鉄の駅ではなかったか。
弁天町のどこへ行くのだ?ということを英語交じりの日本語できいてみると、
「kaiyukan」と言う。
海遊館!
サントリーミュージアムの隣ではないか。
そこで
「ボクも、海遊館近くのミュージアムへこれから行くのだよ。だからついてきて。OK?」
一応英語でこんな意味のことを言ってみた。
道中、尋ねてみると、青年の連れはガールフレンドと彼女の家族(両親であろう)の4人。
彼らはシンガポールからの観光客で、10日間のホリデーを東京〜京都〜大阪と廻ってきたとのこと。
一番印象的だったのは、東京ディズニーランドである(やっぱそうくるか)
このあとは道頓堀へ行きたいと。
ボクらが今乗っている地下鉄で、shinsaibashiで降りなさい、と教える。
そうすると、青年と彼女は、どちらもiPhoneを取り出して、すぐさまちゃちゃかちゃんと調べて、これか?とボクに見せてくる。
そうそう、それなのだよ、iPhoneって便利だなあ。
ボクもすかさず、「iPhone持っているよ、ミートゥー」と見せる。
「iPhoneっていいよねー」となんだか連帯感も生まれる。
そうこうするうちに、海遊館到着。
最後に
「エンジョイ、ジャパン!」
「サンキュー、ありがとう!」
爽やかにお別れし、ボクはミュージアムへ。
少しは、英会話教室へ行ってたことが役に立ったかも、と思いながらポスター展をみて帰途についたのだった。
JRで大阪まで行き、そこからは地下鉄で行く。
大阪駅の改札を出て、地下鉄乗り場方向へ歩き出した時、20代と思しき若者から声をかけられた。
「ココヘハドウヤッテ行ッタライイデスカ?」
顔つきは日本人とそう変わらないので、アジア(のどこかの国)からの観光客のようである。
見せられた紙には
「弁天町」
とだけ書かれている。
弁天町?
って地下鉄の駅ではなかったか。
弁天町のどこへ行くのだ?ということを英語交じりの日本語できいてみると、
「kaiyukan」と言う。
海遊館!
サントリーミュージアムの隣ではないか。
そこで
「ボクも、海遊館近くのミュージアムへこれから行くのだよ。だからついてきて。OK?」
一応英語でこんな意味のことを言ってみた。
道中、尋ねてみると、青年の連れはガールフレンドと彼女の家族(両親であろう)の4人。
彼らはシンガポールからの観光客で、10日間のホリデーを東京〜京都〜大阪と廻ってきたとのこと。
一番印象的だったのは、東京ディズニーランドである(やっぱそうくるか)
このあとは道頓堀へ行きたいと。
ボクらが今乗っている地下鉄で、shinsaibashiで降りなさい、と教える。
そうすると、青年と彼女は、どちらもiPhoneを取り出して、すぐさまちゃちゃかちゃんと調べて、これか?とボクに見せてくる。
そうそう、それなのだよ、iPhoneって便利だなあ。
ボクもすかさず、「iPhone持っているよ、ミートゥー」と見せる。
「iPhoneっていいよねー」となんだか連帯感も生まれる。
そうこうするうちに、海遊館到着。
最後に
「エンジョイ、ジャパン!」
「サンキュー、ありがとう!」
爽やかにお別れし、ボクはミュージアムへ。
少しは、英会話教室へ行ってたことが役に立ったかも、と思いながらポスター展をみて帰途についたのだった。
京都地下鉄ノリホ
昨日の行先
京都〜松ヶ崎
「学園祭A」
松ヶ崎〜くいな橋
「英会話」
くいな橋〜北山
「学園祭B」
北山〜松ヶ崎
「学園祭C」
松ヶ崎〜北山
「コンサート」
北大路〜京都
京都地下鉄の「1日乗車券(乗り放題)600円」を利用してこれだけ乗ったわけで、同じ日に用事のある行先が地下鉄沿線に集中していて、しかもこんなにこまめに移動するということもまずないね。
元取った感じで、ちょいうれしい。
京都〜松ヶ崎
「学園祭A」
松ヶ崎〜くいな橋
「英会話」
くいな橋〜北山
「学園祭B」
北山〜松ヶ崎
「学園祭C」
松ヶ崎〜北山
「コンサート」
北大路〜京都
京都地下鉄の「1日乗車券(乗り放題)600円」を利用してこれだけ乗ったわけで、同じ日に用事のある行先が地下鉄沿線に集中していて、しかもこんなにこまめに移動するということもまずないね。
元取った感じで、ちょいうれしい。
Thursday, November 18, 2010
ビートルズ on iTunes
あのAppleトップページの「重大なお知らせ」が、ビートルズ音源のiTunes配信だったわけで、ものすごく期待したボクは、なあ~んだ、となったわけです。
あとからいろいろ見てみると、かなりの方が予想していたらしいので、そんな人たちは「やっぱりね」だったのでしょう。
しかしながら、いざiTunesを開いてみて、そこにどーんとビートルズのアルバムたちが並んでいると、やっぱりすごい。
実質的な活動期間は割合短かったが、あれだけのクオリティをキープしてなお、年を追うごとに進化・深化していくバンドは他にはない。
ということで、今日の朝通勤の音楽は
アビーロードのB面メドレー部分をまず最初に聞いて、そのあとPast Master disk2
あらためてシビレタ
あとからいろいろ見てみると、かなりの方が予想していたらしいので、そんな人たちは「やっぱりね」だったのでしょう。
しかしながら、いざiTunesを開いてみて、そこにどーんとビートルズのアルバムたちが並んでいると、やっぱりすごい。
実質的な活動期間は割合短かったが、あれだけのクオリティをキープしてなお、年を追うごとに進化・深化していくバンドは他にはない。
ということで、今日の朝通勤の音楽は
アビーロードのB面メドレー部分をまず最初に聞いて、そのあとPast Master disk2
あらためてシビレタ
Sunday, November 14, 2010
iPhone4購入10日経過
1週間たって、だいぶ使い慣れてきた。
昨日初めて電話もかかってきたし。
以前の携帯電話でも、通話の使用頻度は少なかったが、書籍の在庫を尋ねるのに電話を使った。
とりそこねて切ってしまったこともあったけど、まあこれで大丈夫、たぶん。
で、やっぱり面白いのがアプリの数々。
いろんなものが星の数ほどあるのだ。誰でも作成できて公開できるシステムが、これだけのものを生んでいるのだね。
いま起動頻度が一番高いのが、フリック入力を練習するアプリ「Frick Fan」
フリック入力ていうのは、スマートフォンの日本語入力方式のひとつなのだが、これがスムーズに使えると、日本語を打つのがかなりラクチンになる。
日々レベルアップに励んでいるのだ。
昨日導入してみた「Sleep Cycle」
基本的には目覚ましアラームなのだけど、これがまた面白い。
時間をセットして枕元に置いておくと、寝返りを検知してグラフを作成する。それを元に何時から何時までが深い眠りにおちているかどうかが見えるのだ。起こしてくれる時も、最初のうちは静かな音が鳴り出し、そのあとバイブレーションでさらに起床をうながす。
グラフがなんの役に立つかはよくわからないが、iPhoneが持っている機能をフルに使おうっていう開発者の気持ちがうれしいね。
昨日初めて電話もかかってきたし。
以前の携帯電話でも、通話の使用頻度は少なかったが、書籍の在庫を尋ねるのに電話を使った。
とりそこねて切ってしまったこともあったけど、まあこれで大丈夫、たぶん。
で、やっぱり面白いのがアプリの数々。
いろんなものが星の数ほどあるのだ。誰でも作成できて公開できるシステムが、これだけのものを生んでいるのだね。
いま起動頻度が一番高いのが、フリック入力を練習するアプリ「Frick Fan」
フリック入力ていうのは、スマートフォンの日本語入力方式のひとつなのだが、これがスムーズに使えると、日本語を打つのがかなりラクチンになる。
日々レベルアップに励んでいるのだ。
昨日導入してみた「Sleep Cycle」
基本的には目覚ましアラームなのだけど、これがまた面白い。
時間をセットして枕元に置いておくと、寝返りを検知してグラフを作成する。それを元に何時から何時までが深い眠りにおちているかどうかが見えるのだ。起こしてくれる時も、最初のうちは静かな音が鳴り出し、そのあとバイブレーションでさらに起床をうながす。
グラフがなんの役に立つかはよくわからないが、iPhoneが持っている機能をフルに使おうっていう開発者の気持ちがうれしいね。
Sunday, November 07, 2010
『 昭和の爆笑王 三遊亭歌笑 』岡本和明
戦中〜戦後の混乱期に大人気を博した落語界の異端児、三遊亭歌笑は交通事故により31歳で亡くなった。
生まれついての、変な顔で悩まされもしたが、最後にはそれをきっかけに世に出ていくことになる。
しかし、やはり最後までそのことに対して大きな悩みを抱えていたことがわかる。比較的裕福な家に生まれたが、その顔故に家族の結婚式にもだしてもらえない。学校でもいじめられ、それに多いに不安と不満をいだき、何度かの家での末に三遊亭金馬の弟子になる。
この世界に入っても、顔に関わる悩みはついてまわり、あわせて訛りがひどく古典での道は断念。
そこで世相を切り取って詩と合わせる、新しい新作落語というか漫談?のような道で人気を獲得していくのだ。
根性というよりも、執念に近いもの(だけど時代からか飄々としたものも感じる)で、なんとか地位を確保していくのだ。
実はボクは落語にほとんど興味がないのだが、そうであってもひとりの人間の生き様としてとても面白い。
はねつけられても、しつこくついていく。だけど根性があるわけではなく、なんとなくすぐ弱気にもなるのだ。
そこでもう一度奮い立つのは、「そうだここでやめてもこの顔で元のみじめな生活には戻れない」という気持ちである。
最後もあっけなく、銀座で進駐軍のジープにはねられて即死。
なんとも壮絶な人生である。
彼の活躍が、後の林屋三平たちのスタイルを切開いた。
実をいうと、一番印象的だったのは、あとがきに書かれている坂口安吾の言葉。
以下に少し引用する。
そもそも、落語家が歌笑のことを邪道だというのは滑稽千万である。落語の邪道なんてものがあるものか。落語そのものが邪道なのだ。
落語は発生の当初は通でも粋でもなく世俗的なものだった。それが型として伝承するうちに時代的な感心や感覚を全部失って、そのために、時代的でない人間から通だとか粋だとか言われるようになった奇形児なのである。
粋とか通とかいわれることが、すでに大衆の中に生きていないことがハッキリした刻印なのだ。
ボクはこの言葉に納得してしまったのだ。
生まれついての、変な顔で悩まされもしたが、最後にはそれをきっかけに世に出ていくことになる。
しかし、やはり最後までそのことに対して大きな悩みを抱えていたことがわかる。比較的裕福な家に生まれたが、その顔故に家族の結婚式にもだしてもらえない。学校でもいじめられ、それに多いに不安と不満をいだき、何度かの家での末に三遊亭金馬の弟子になる。
この世界に入っても、顔に関わる悩みはついてまわり、あわせて訛りがひどく古典での道は断念。
そこで世相を切り取って詩と合わせる、新しい新作落語というか漫談?のような道で人気を獲得していくのだ。
根性というよりも、執念に近いもの(だけど時代からか飄々としたものも感じる)で、なんとか地位を確保していくのだ。
実はボクは落語にほとんど興味がないのだが、そうであってもひとりの人間の生き様としてとても面白い。
はねつけられても、しつこくついていく。だけど根性があるわけではなく、なんとなくすぐ弱気にもなるのだ。
そこでもう一度奮い立つのは、「そうだここでやめてもこの顔で元のみじめな生活には戻れない」という気持ちである。
最後もあっけなく、銀座で進駐軍のジープにはねられて即死。
なんとも壮絶な人生である。
彼の活躍が、後の林屋三平たちのスタイルを切開いた。
実をいうと、一番印象的だったのは、あとがきに書かれている坂口安吾の言葉。
以下に少し引用する。
そもそも、落語家が歌笑のことを邪道だというのは滑稽千万である。落語の邪道なんてものがあるものか。落語そのものが邪道なのだ。
落語は発生の当初は通でも粋でもなく世俗的なものだった。それが型として伝承するうちに時代的な感心や感覚を全部失って、そのために、時代的でない人間から通だとか粋だとか言われるようになった奇形児なのである。
粋とか通とかいわれることが、すでに大衆の中に生きていないことがハッキリした刻印なのだ。
ボクはこの言葉に納得してしまったのだ。
Friday, November 05, 2010
『 田舎の紳士服店のモデルの妻 』宮下奈都
いまボクが一番新作を待望している作家のひとり、宮下奈都の新刊がでた。
なんだか変わったタイトルだな。
「の」を3回も使ってる、ちょっと落ち着かないが、何か意図があるのだろうか?
さて、中身はというと。
夫が鬱病になり会社を退職、故郷である北陸の町へ家族で引っ越すことになった。
東京暮らしから、なにもない田舎の町へ。大きな不安を抱く梨々子。
そこから10年間の生活を一人称で綴っていく。
その、細やかな心情の描写がすごいのだ。
びしびしと彼女の悩みや喜び悲しみが伝わってくる。
近所づきあい、子供たち、義母とのやりとりなど、大きな事件は起きないけど日常には様々な心揺れる出来事があるのだ。
この丁寧で控えめな描写の積み重ねが、宮下奈都の真骨頂だ。
まだ本作品が5作目とはとても思えない風格と品格を備えた作品である。
自分をうまく表現できない梨々子の子供と、祖母(梨々子の母親)とのちょっとしたやりとりをサラリと描くことで、母親の心情を見事に読者に伝えるこのシーンはすごい。
母親の本性がちらりと覗いて、ぞくっとしたよ。
読み終わった時から、もう次回作品が楽しみ。
現在、ミステリーを連載中とtwitterで知った。
なんだか変わったタイトルだな。
「の」を3回も使ってる、ちょっと落ち着かないが、何か意図があるのだろうか?
さて、中身はというと。
夫が鬱病になり会社を退職、故郷である北陸の町へ家族で引っ越すことになった。
東京暮らしから、なにもない田舎の町へ。大きな不安を抱く梨々子。
そこから10年間の生活を一人称で綴っていく。
その、細やかな心情の描写がすごいのだ。
びしびしと彼女の悩みや喜び悲しみが伝わってくる。
近所づきあい、子供たち、義母とのやりとりなど、大きな事件は起きないけど日常には様々な心揺れる出来事があるのだ。
この丁寧で控えめな描写の積み重ねが、宮下奈都の真骨頂だ。
まだ本作品が5作目とはとても思えない風格と品格を備えた作品である。
自分をうまく表現できない梨々子の子供と、祖母(梨々子の母親)とのちょっとしたやりとりをサラリと描くことで、母親の心情を見事に読者に伝えるこのシーンはすごい。
母親の本性がちらりと覗いて、ぞくっとしたよ。
読み終わった時から、もう次回作品が楽しみ。
現在、ミステリーを連載中とtwitterで知った。
iPhone4
携帯を変えた。見ての通りiPhoneである。長年使用したauから、家族の冷たい視線を浴びながら、softbankへチェンジ。(家族全員auだった)
つながりにくいとは聞いてたが、家で圏外という悲しい結果に。
でも、なんだか楽しい。
画面はめちゃくちゃキレイだし、あちこちのディテールが、もうAppleだなあと思う。
気に入っているのが、メールを削除するとき、ゴミ箱のフタがぱかっと開いて、そこへメールが吸い込まれて消えていく。
こんなちょっとした遊びが、使って楽しい道具、にしてくれる。
まだまだ使い方がわからず、今日も会社でアラームが鳴り出して止めるのに冷や汗かいた。
携帯のメールアドレスも変更になりましたが、連絡はしばしお待ちくだされ。
でも、楽しい〜
Monday, November 01, 2010
芸大ミュージカル
昨年に続いて、京都市立芸大の学祭で学生達のミュージカルを見た。
『キス・ミー・ケイト』が今年の演目である。
立ち見が出る盛況ぶり、ステージでも熱演が繰り広げられとても楽しい。
シェークスピアの『じゃじゃ馬馴らし』を劇中劇として扱い、かなり複雑な構成になっている。
『じゃじゃ馬馴らし』ってこんな話なんだ、初めて知った。
それにしても、ここの学祭っていつも天気が悪いなあ。
家から徒歩で30分余りかかる。出だしは雨もたいしたことはなかったが、10分もするとかなりの雨足に。
会場へ着く頃には、靴にも雨が進入してぐっちょりんこ。
模擬店も、これではなかなか対応が大変だ。
『キス・ミー・ケイト』が今年の演目である。
立ち見が出る盛況ぶり、ステージでも熱演が繰り広げられとても楽しい。
シェークスピアの『じゃじゃ馬馴らし』を劇中劇として扱い、かなり複雑な構成になっている。
『じゃじゃ馬馴らし』ってこんな話なんだ、初めて知った。
それにしても、ここの学祭っていつも天気が悪いなあ。
家から徒歩で30分余りかかる。出だしは雨もたいしたことはなかったが、10分もするとかなりの雨足に。
会場へ着く頃には、靴にも雨が進入してぐっちょりんこ。
模擬店も、これではなかなか対応が大変だ。
Thursday, October 21, 2010
『少女』湊かなえ
『告白』で大ブレイクした、湊かなえの2作目。もうすでに6作品が刊行されているので、異例の超ハイペース。
大丈夫かな、と心配になるほど。
時間かけりゃいいってもんでもないので、書ける時に書くのがいいのかも。
『告白』が本屋大賞まで受賞して、大ブレイクするとは思わず、その前にこれを読んだ時の感想がこれ。
物語の続きを知りたいために、どんどんページをめくらせる力は『告白』同様。ただ、『告白』では、事件がセンセーショナルなために、衝撃は強く、惹きつける力はより大きかった。
今作品は、二人の少女が取り巻く環境やらお互いの感情のもつれなどもあって「人が死ぬ瞬間が見たい」という欲求から起こす、行動が本筋としてある。その中で彼女たちを取り巻く人々がどのように関わってくるのか、というのがポイントの物語。
大きな事件は起きないので、より人間をうまく描かないと成立しないのだが、そこが若干苦しい。
『告白』のときに感じているのと同じような不満。描かれているような行動を起こしそうなキャラクタに見えなかったり、必然的な動機なりがいまいちわかりにくい。
ストンと腑に落ちない感じなのだ。そこが残念だけど、次の作品への期待は持てる。
大丈夫かな、と心配になるほど。
時間かけりゃいいってもんでもないので、書ける時に書くのがいいのかも。
『告白』が本屋大賞まで受賞して、大ブレイクするとは思わず、その前にこれを読んだ時の感想がこれ。
物語の続きを知りたいために、どんどんページをめくらせる力は『告白』同様。ただ、『告白』では、事件がセンセーショナルなために、衝撃は強く、惹きつける力はより大きかった。
今作品は、二人の少女が取り巻く環境やらお互いの感情のもつれなどもあって「人が死ぬ瞬間が見たい」という欲求から起こす、行動が本筋としてある。その中で彼女たちを取り巻く人々がどのように関わってくるのか、というのがポイントの物語。
大きな事件は起きないので、より人間をうまく描かないと成立しないのだが、そこが若干苦しい。
『告白』のときに感じているのと同じような不満。描かれているような行動を起こしそうなキャラクタに見えなかったり、必然的な動機なりがいまいちわかりにくい。
ストンと腑に落ちない感じなのだ。そこが残念だけど、次の作品への期待は持てる。
Sunday, October 17, 2010
元・立誠小学校
京都四条木屋町を少しあがったところにある、元・立誠小学校。1994年までは公立の小学校として使われていた。1994年に廃校となったあとは、そのまま校舎などの環境が保存され、イベントなどに利用されている。
場所は木屋町通り沿い、すぐ横を高瀬川が流れ、土佐藩邸跡も隣接した京都を感じさせる場所に建っている。
残された校舎は、途中焼失したあと昭和2年に建設されたもののようだ。
中に入ってみると、とても懐かしい感じでどっしりとした「学舎(まなびや)」という言葉がとてもしっくりくる。
ここで、イベントの一環、トクマルシューゴのライブが開かれた。
観客は、講堂に体育座りで鑑賞。ステージ上には講堂の幕もそのままだし、全面の壁には立誠小学校の校歌もそのまま掲げられている。
これまで5回ほどトクマルシューゴを見ているが、今回初めてだったことが二つある。
ひとつは、ピアノを弾いていた。
もうひとつは、エレキギターを弾いていた。いつもはアコースティックギターだけどね。それに合わせるためだと思うが、バンドメンバーにベースが参加していた。
これも初めて。
トップランナー出演時に、バンドにベースは入れない。その理由は、ベースで音楽がかなり制御(制限?)されるから、と言っていたのだが。確かにベースがはいると、安心感がある。これほど違うのかというぐらい、安定感が増す。
しかしその分、不思議な感覚(浮遊感、不安定感)が薄れてしまう印象ももった。
でも、いつ聞いてもクオリティの高さはさすが、楽しい時間だった。
新曲も良かった、次作への期待も多いに高まる。
Monday, October 11, 2010
『 退出ゲーム 』 初野 晴
京都駅の三省堂書店をぶらぶらしていて、初野晴のハルチカシリーズ(主人公の春太と千夏のこと)3冊が並べてプッシュされていた。ミステリー、青春、吹奏楽(舞台が高校の吹奏楽部)のキーワードに魅かれて購入。
4つの短編が収められているが、舞台が高校だし起きる事件に物騒なものはない。事件ですらないものもある。
いずれもミステリー仕立てとなっていて、なんらかの謎を解明する趣向である。
事件は時系列に乗って起きるので、全体の物語も事件のうらですすんでいく。
千夏はフルート担当の1年生、春太はホルンの同級生で、二人が所属する吹奏楽部は部員が少なすぎてコンクールも出場できない。事件が解決するたびに、事件に関わった部員が入部して(しかも楽器の達人だったりする)、普門館(吹奏楽の全国大会開催の聖地)を目指すことになる。
一話完結の謎解きと、全体の物語の同時進行で興味を引かせるうまい構成。しかも、こういう小説で一番大切で難しい会話文も、(時折若々しさ不足なところは感じたけど)不自然でないし、いい感じで読み進められる。
このあと2冊シリーズが続いているので、そちらへの楽しみも膨らんでくる。
今日は、昨日から順延された町内の運動会。
いい天気(すぎて暑かった)で、久しぶりに体を動かして気分がいいのだ。
4つの短編が収められているが、舞台が高校だし起きる事件に物騒なものはない。事件ですらないものもある。
いずれもミステリー仕立てとなっていて、なんらかの謎を解明する趣向である。
事件は時系列に乗って起きるので、全体の物語も事件のうらですすんでいく。
千夏はフルート担当の1年生、春太はホルンの同級生で、二人が所属する吹奏楽部は部員が少なすぎてコンクールも出場できない。事件が解決するたびに、事件に関わった部員が入部して(しかも楽器の達人だったりする)、普門館(吹奏楽の全国大会開催の聖地)を目指すことになる。
一話完結の謎解きと、全体の物語の同時進行で興味を引かせるうまい構成。しかも、こういう小説で一番大切で難しい会話文も、(時折若々しさ不足なところは感じたけど)不自然でないし、いい感じで読み進められる。
このあと2冊シリーズが続いているので、そちらへの楽しみも膨らんでくる。
今日は、昨日から順延された町内の運動会。
いい天気(すぎて暑かった)で、久しぶりに体を動かして気分がいいのだ。
Wednesday, September 29, 2010
『本日は、お日柄もよく』 原田マハ
この人の作品は初読み。
普通のOLをやっている「こと葉」が幼なじみの結婚式で素晴らしいスピーチと出会う。伝説のスピーチライターと呼ばれる久遠久美。
言葉の持つ強さに感動して、彼女の元へ弟子入りする。
そして、自分が選挙演説のスピーチライターとして仕事をすることになるの。
こと葉の成長小説でもあり、ライバルも出現しての戦い小説でもあり、ロマンスも笑いもあり。
根底に流れるのは「言葉」の力である。
ボクの好きな要素が丸ごと入っているにもかかわらず、どうも入り込めない。
その一番の原因は、登場する政治家(目指す人も含めて)の言葉が、まっとうで感動にあふれていればいるほど、気持ちが離れてしまうのだ。
現実の世界では、政治家がかかげる当初の理想(言葉)とその後の現実があまりにも乖離しすぎて、どんな美辞麗句も結果的に(嘘をつくつもりはなくても)実現できないことをたくさん目の当たりにしているから。
あれだけ期待した民○党も、政権交代して与党になったとたん、あのていたらく。
「国民目線」、「みなさまのため」、選挙期間中はいやというほど聞かされたよなあ。
で、この小説に出てくる民衆党(こと葉が協力する政党)も同じように、政権交代を目指して「国民目線」「まっすぐ」をスピーチに盛り込むんだけど、どうしても現実で結果を知っている身では感動できないよ。
作家の責任ではないかもしれないが、この題材はあまりに現実(選挙運動中のオバマも触れている)が近すぎて、ボクの中では言葉も上滑り気味なのだ。
普通のOLをやっている「こと葉」が幼なじみの結婚式で素晴らしいスピーチと出会う。伝説のスピーチライターと呼ばれる久遠久美。
言葉の持つ強さに感動して、彼女の元へ弟子入りする。
そして、自分が選挙演説のスピーチライターとして仕事をすることになるの。
こと葉の成長小説でもあり、ライバルも出現しての戦い小説でもあり、ロマンスも笑いもあり。
根底に流れるのは「言葉」の力である。
ボクの好きな要素が丸ごと入っているにもかかわらず、どうも入り込めない。
その一番の原因は、登場する政治家(目指す人も含めて)の言葉が、まっとうで感動にあふれていればいるほど、気持ちが離れてしまうのだ。
現実の世界では、政治家がかかげる当初の理想(言葉)とその後の現実があまりにも乖離しすぎて、どんな美辞麗句も結果的に(嘘をつくつもりはなくても)実現できないことをたくさん目の当たりにしているから。
あれだけ期待した民○党も、政権交代して与党になったとたん、あのていたらく。
「国民目線」、「みなさまのため」、選挙期間中はいやというほど聞かされたよなあ。
で、この小説に出てくる民衆党(こと葉が協力する政党)も同じように、政権交代を目指して「国民目線」「まっすぐ」をスピーチに盛り込むんだけど、どうしても現実で結果を知っている身では感動できないよ。
作家の責任ではないかもしれないが、この題材はあまりに現実(選挙運動中のオバマも触れている)が近すぎて、ボクの中では言葉も上滑り気味なのだ。
Sunday, September 26, 2010
映画『瞳の奥の秘密』
本年度アカデミー賞外国語映画賞を受賞した作品。
まず最初に、面白いです。見て損はないです。
25年前に起きた殺人事件を小説にしようとする男が、当時の上司だった女性の元を尋ねてくる。
彼と彼女は、判事として当時その事件を担当していたのだが、物語が進むにつれて、事件が解決していなかったことが観客にもわかってくる。
現在の彼らのやりとりと、25年前の事件当時の物語が交互に進行して行く。
二人とも若い時と年老いた時の姿が自然で違和感がない、演技も達者だね。
特に彼女(ソレダ・ビジャメル)は倍賞美津子似の綺麗な女優。
若い時の溌剌とした感じも、現在の落ち着いた感じもとてもうまいなあ。
あちこちに伏線が張られ、それらが次第につながっていくのだが、ちゃんと観客にも途中で違和感を覚えるような描き方をしている。
なにしろ構成が巧みなのだ。
主要な登場人物は多くないので、ストーリーもわかりやすい。
それぞれが瞳の奥でなにを思っているのか、というのがポイントですね。
タイトル通り。
アルゼンチン映画、なかなかやるな。
まず最初に、面白いです。見て損はないです。
25年前に起きた殺人事件を小説にしようとする男が、当時の上司だった女性の元を尋ねてくる。
彼と彼女は、判事として当時その事件を担当していたのだが、物語が進むにつれて、事件が解決していなかったことが観客にもわかってくる。
現在の彼らのやりとりと、25年前の事件当時の物語が交互に進行して行く。
二人とも若い時と年老いた時の姿が自然で違和感がない、演技も達者だね。
特に彼女(ソレダ・ビジャメル)は倍賞美津子似の綺麗な女優。
若い時の溌剌とした感じも、現在の落ち着いた感じもとてもうまいなあ。
あちこちに伏線が張られ、それらが次第につながっていくのだが、ちゃんと観客にも途中で違和感を覚えるような描き方をしている。
なにしろ構成が巧みなのだ。
主要な登場人物は多くないので、ストーリーもわかりやすい。
それぞれが瞳の奥でなにを思っているのか、というのがポイントですね。
タイトル通り。
アルゼンチン映画、なかなかやるな。
Saturday, September 25, 2010
『あんじゅう』宮部みゆき
『おそろし』から待ちに待った第2作の登場である。
『三島屋変調百物語』と副題がつけられたこのシリーズ、宮部みゆきは本当に百の物語を書くつもりらしい。
ボクは最近の宮部作品の中では『おそろし』が一番好きなので、自作を楽しみにしていた。
そして、本作品が第2作である。
いや、前作に劣らず、面白い。
過去に恐ろしい経験をしたおちかが、人の心(人だけではないが)の不思議を聞くことによって、それを背負う重荷を下ろしてあげようと始めた、不思議話の聞き集め。今回も四つの不思議が語られる。
巧みな人物造形によって、主人公のおちかの魅力は少しも損なわれることなく、魅力溢れる登場人物が増えてくる。今後も活躍を期待しちゃうお勝さん(ロマンスもあるかも)、浪人侍の青野利一郎(おちかとのロマンスはあるのか?)、偽坊主、いたずら小僧三人組など
単なる短編集ではなく、全体の構成の中でうまくその不思議語りが生きてくる構成、新たな登場人物の入らせ方など、もう感動シーンが満載なのだ。
はやくも次が楽しみだぞ。これで九つの物語が済んだので、残り91話か、ずっと続いて欲しいなあ。
『三島屋変調百物語』と副題がつけられたこのシリーズ、宮部みゆきは本当に百の物語を書くつもりらしい。
ボクは最近の宮部作品の中では『おそろし』が一番好きなので、自作を楽しみにしていた。
そして、本作品が第2作である。
いや、前作に劣らず、面白い。
過去に恐ろしい経験をしたおちかが、人の心(人だけではないが)の不思議を聞くことによって、それを背負う重荷を下ろしてあげようと始めた、不思議話の聞き集め。今回も四つの不思議が語られる。
巧みな人物造形によって、主人公のおちかの魅力は少しも損なわれることなく、魅力溢れる登場人物が増えてくる。今後も活躍を期待しちゃうお勝さん(ロマンスもあるかも)、浪人侍の青野利一郎(おちかとのロマンスはあるのか?)、偽坊主、いたずら小僧三人組など
単なる短編集ではなく、全体の構成の中でうまくその不思議語りが生きてくる構成、新たな登場人物の入らせ方など、もう感動シーンが満載なのだ。
はやくも次が楽しみだぞ。これで九つの物語が済んだので、残り91話か、ずっと続いて欲しいなあ。
Monday, September 20, 2010
音楽は楽しい
昨日は京都音楽博覧会だった。
20007年から始まったこのイベントに3年連続行っていたのだが、昨日は参加しなかった。
これまでいっしょに行ってた後輩のH君とチケット発売日前に、ことしどうするか話したのだが、お互い反応がやや薄かった。
出演ゲストの吸引力が二人にとってはやや弱かった。
遠藤賢司にはかなり引きつけられたが、チケット代金などと見比べると、ちょっとひるんでしまったのだ。
で、結局買わずに日がだんだん迫ってきたが、そうこうするうちに別の予定をいれてしまって、音博にはいかず。
その代わりに行ったのは、やはり音楽のコンサートだった。
次女の同級生で音校を今年卒業した近所の娘さんが、その卒業生同期生が集まって行うコンサートにお招きいただいたのだ。
音校生なのでクラシックばかりなのだが、3時間半全く飽きることなく、楽しい催しだった。
バッハ、モーツアルト、ベートーベン、ガーシュウィンなどの有名曲の他、ボクが知らない作曲家の作品まで。
編成もピアノ連弾、バイオリン、コントラバス、トランペットのアンサンブルや、弦楽、管楽器アンサンブル、歌唱までとにかく次から次へと若々しい輝く演奏を繰り広げるのだ。
バロック音楽なのにモダンなリズムを展開する曲、豊かなテノールを響かせる歌、コントラバスもバイオリンの仲間であることを今さらながら発見したソロ演奏(いや、ほんとバイオリンのように速く運指するのだ)
この年になっても発見に次ぐ発見で、いい一日だった。
20007年から始まったこのイベントに3年連続行っていたのだが、昨日は参加しなかった。
これまでいっしょに行ってた後輩のH君とチケット発売日前に、ことしどうするか話したのだが、お互い反応がやや薄かった。
出演ゲストの吸引力が二人にとってはやや弱かった。
遠藤賢司にはかなり引きつけられたが、チケット代金などと見比べると、ちょっとひるんでしまったのだ。
で、結局買わずに日がだんだん迫ってきたが、そうこうするうちに別の予定をいれてしまって、音博にはいかず。
その代わりに行ったのは、やはり音楽のコンサートだった。
次女の同級生で音校を今年卒業した近所の娘さんが、その卒業生同期生が集まって行うコンサートにお招きいただいたのだ。
音校生なのでクラシックばかりなのだが、3時間半全く飽きることなく、楽しい催しだった。
バッハ、モーツアルト、ベートーベン、ガーシュウィンなどの有名曲の他、ボクが知らない作曲家の作品まで。
編成もピアノ連弾、バイオリン、コントラバス、トランペットのアンサンブルや、弦楽、管楽器アンサンブル、歌唱までとにかく次から次へと若々しい輝く演奏を繰り広げるのだ。
バロック音楽なのにモダンなリズムを展開する曲、豊かなテノールを響かせる歌、コントラバスもバイオリンの仲間であることを今さらながら発見したソロ演奏(いや、ほんとバイオリンのように速く運指するのだ)
この年になっても発見に次ぐ発見で、いい一日だった。
The Like in I Love You
ブライアン・ウィルソンの新譜『リイマジンズ・ガーシュウィン』がもう素晴らしすぎてたまらないのだが、ひとつ気になった曲があった。
2曲目に収められた、タイトルの曲である。
このアルバムはガーシュウィンの曲をブライアンがカバーしているのだが、結構ガーシュウィンはよく聞いているボクもこの曲は全く聞いたことがない。
ネットで検索してもヒットしないし、おかしいなあと思ってライナーノーツ(英文)を拾い読みしてみると、この曲ともう1曲はガーシュウィンの未完成曲を、どうやらブライアンが完成させたもののようだ。(そんなことってあるの??)
そうだとすると、どうりで検索してもひっかからないはずである。
それにしてもこの曲、もうブライアンの曲そのものなのだ。
そして、これがまた泣けてくるようなせつないメロディーの曲である。(あまりガーシュウィンっぽくはない)
ガーシュウィンがどこまで作っていたのかはわからないのだが、このレコーディング企画のおかげでこの曲が世に出て、ボクらが聞くことができたわけである。
単純にうれしい。
二人の、アメリカが生んだ大作曲家にブラボー、なのだ。
2曲目に収められた、タイトルの曲である。
このアルバムはガーシュウィンの曲をブライアンがカバーしているのだが、結構ガーシュウィンはよく聞いているボクもこの曲は全く聞いたことがない。
ネットで検索してもヒットしないし、おかしいなあと思ってライナーノーツ(英文)を拾い読みしてみると、この曲ともう1曲はガーシュウィンの未完成曲を、どうやらブライアンが完成させたもののようだ。(そんなことってあるの??)
そうだとすると、どうりで検索してもひっかからないはずである。
それにしてもこの曲、もうブライアンの曲そのものなのだ。
そして、これがまた泣けてくるようなせつないメロディーの曲である。(あまりガーシュウィンっぽくはない)
ガーシュウィンがどこまで作っていたのかはわからないのだが、このレコーディング企画のおかげでこの曲が世に出て、ボクらが聞くことができたわけである。
単純にうれしい。
二人の、アメリカが生んだ大作曲家にブラボー、なのだ。
Saturday, September 11, 2010
『文字をつくる 9人の書体デザイナー』雪 朱里
このところ書体デザイン関連の本を読んでいる。
たまたま朝日新聞で、ライノタイプ社(ドイツの世界的タイポグラフィデザイン会社)で欧文書体をデザインしている小林章さんの記事に目に留めたのがきっかけだった。
日本人からみたら外国語のアルファベットをデザインするっていうのもなんだか不思議な感じである。
そもそも、あらゆる場所で目にする「文字」は、普通は空気のような存在であって意識されることは少ない。
ボクは昔から書体やロゴに興味があったので人よりは意識していると思うけど、それでも普段はほとんどが素通りしてしまう。
人間社会に不可欠な「文字」を日々デザインしているひとたちにスポットをあてた本書は、彼らがどんな思いでまた、どういう作業をしているのか、その一端をのぞける。
日本語の場合、ひとつの書体をつくるのに数千文字をデザインしなければならない。
なので通常はチームで作業を分担して行うものらしいのだが、この本に登場する人の中には、ひとりで仕事とは別に地道にデザインしたケースもある。その場合数年〜10年ほどかかるのだ。
すきじゃないとできないだけではない、執念みたいなものも感じる。
どの文字も個性があって素敵である、ほれぼれする。
単なる明朝とゴシックだけではないのだ。
ボクが覚えているので、最初に文字のデザインを意識したのは、欧文書体のOptimaだった。
レコードの歌詞カードにこれが使われていたのだ。
構成する線の幅は均一でないし縦線も決してまっすぐでない、微妙なカーブと傾斜がついているのがなんとも優雅に見えた。
この書体をデザインしたのはヘルマン・ツァップである。書体デザイナでは巨匠である(最近知りましたが)
ツァップ氏と先述の小林さんのことは、『欧文書体2』小林章著 に詳しく書かれている。
興味があればそちらもどうぞ。
たまたま朝日新聞で、ライノタイプ社(ドイツの世界的タイポグラフィデザイン会社)で欧文書体をデザインしている小林章さんの記事に目に留めたのがきっかけだった。
日本人からみたら外国語のアルファベットをデザインするっていうのもなんだか不思議な感じである。
そもそも、あらゆる場所で目にする「文字」は、普通は空気のような存在であって意識されることは少ない。
ボクは昔から書体やロゴに興味があったので人よりは意識していると思うけど、それでも普段はほとんどが素通りしてしまう。
人間社会に不可欠な「文字」を日々デザインしているひとたちにスポットをあてた本書は、彼らがどんな思いでまた、どういう作業をしているのか、その一端をのぞける。
日本語の場合、ひとつの書体をつくるのに数千文字をデザインしなければならない。
なので通常はチームで作業を分担して行うものらしいのだが、この本に登場する人の中には、ひとりで仕事とは別に地道にデザインしたケースもある。その場合数年〜10年ほどかかるのだ。
すきじゃないとできないだけではない、執念みたいなものも感じる。
どの文字も個性があって素敵である、ほれぼれする。
単なる明朝とゴシックだけではないのだ。
ボクが覚えているので、最初に文字のデザインを意識したのは、欧文書体のOptimaだった。
レコードの歌詞カードにこれが使われていたのだ。
構成する線の幅は均一でないし縦線も決してまっすぐでない、微妙なカーブと傾斜がついているのがなんとも優雅に見えた。
この書体をデザインしたのはヘルマン・ツァップである。書体デザイナでは巨匠である(最近知りましたが)
ツァップ氏と先述の小林さんのことは、『欧文書体2』小林章著 に詳しく書かれている。
興味があればそちらもどうぞ。
Sunday, September 05, 2010
電子書籍
先日Amazonの電子書籍kindleの新バージョンが発売された。
ついに待望の日本語に対応になったので、あとは日本語の電子書籍が出版されるのを待つばかりである。
ただ、出版についてはまだもう少し時間がかかるかもしれないが。
ボクも前バージョンのkindleを持っている。
日本語が読めるのはPDFだけなので、それなりに限定した使い方になる。
青空文庫からダウンロードした書籍を読むか、以外と便利かもしれないのは電子機器の取扱説明書をごっそり保存しておくこと。
もしくは、がんばって英語の書籍を読むかである。
確かに「便利」である。
大量の紙の本のはかさばるし、重い。
それがどんなに保存しても300gたらず。
しかし、その「便利さ」と引き換えに捨てなければならないこともある。
それは、装幀やフォント、紙質などのそれぞれの本の「個性」みたいなもの。
これは結構大きい。
まだ、実用書はいいとしよう。
取扱説明書は、使い方を調べるという目的が非常に明確なので「便利」なほうがいい。
ただ、文芸書や芸術書などの場合は、そういう個性を手放すのは寂しい。
人によっては「装幀やフォントなどに助けられることなく、純粋に内容で勝負すればいい」という意見もある。
しかし、ボクはそうではなくて、装幀や組版は「足りていない内容を補助する」のではなくて、内容をさらに上に押し上げるもの、または、本の印象を強く印象づけるためのキーなのではないかと思う。
音楽の世界では、LPレコードがあっというまにCDに駆逐され、さらにダウンロード時代へと移った。
本もこれと同じ道をたどるのか?
ただ、本が違うのは、本の本質である「文字」は直接送り手と読者をつなぐためのインターフェイスなので、それが与える影響はかなり大きなものである。なので、見た時の印象が内容をも左右することになる。
紙の本は、いくらAmazonやGoogle(あらゆる書籍を電子化するプロジェクトを実行中)ががんばってもなくならないと思うし、なくなってほしくもない。でも、出版業界がいままで以上に厳しくなるのは間違いなさそうである。
とりあえずボクにできることは、いままでのように本を買ったり図書館で借りてたくさん読むこと。
そしてどういう方向に進むのがいいのかを考えること。
ついに待望の日本語に対応になったので、あとは日本語の電子書籍が出版されるのを待つばかりである。
ただ、出版についてはまだもう少し時間がかかるかもしれないが。
ボクも前バージョンのkindleを持っている。
日本語が読めるのはPDFだけなので、それなりに限定した使い方になる。
青空文庫からダウンロードした書籍を読むか、以外と便利かもしれないのは電子機器の取扱説明書をごっそり保存しておくこと。
もしくは、がんばって英語の書籍を読むかである。
確かに「便利」である。
大量の紙の本のはかさばるし、重い。
それがどんなに保存しても300gたらず。
しかし、その「便利さ」と引き換えに捨てなければならないこともある。
それは、装幀やフォント、紙質などのそれぞれの本の「個性」みたいなもの。
これは結構大きい。
まだ、実用書はいいとしよう。
取扱説明書は、使い方を調べるという目的が非常に明確なので「便利」なほうがいい。
ただ、文芸書や芸術書などの場合は、そういう個性を手放すのは寂しい。
人によっては「装幀やフォントなどに助けられることなく、純粋に内容で勝負すればいい」という意見もある。
しかし、ボクはそうではなくて、装幀や組版は「足りていない内容を補助する」のではなくて、内容をさらに上に押し上げるもの、または、本の印象を強く印象づけるためのキーなのではないかと思う。
音楽の世界では、LPレコードがあっというまにCDに駆逐され、さらにダウンロード時代へと移った。
本もこれと同じ道をたどるのか?
ただ、本が違うのは、本の本質である「文字」は直接送り手と読者をつなぐためのインターフェイスなので、それが与える影響はかなり大きなものである。なので、見た時の印象が内容をも左右することになる。
紙の本は、いくらAmazonやGoogle(あらゆる書籍を電子化するプロジェクトを実行中)ががんばってもなくならないと思うし、なくなってほしくもない。でも、出版業界がいままで以上に厳しくなるのは間違いなさそうである。
とりあえずボクにできることは、いままでのように本を買ったり図書館で借りてたくさん読むこと。
そしてどういう方向に進むのがいいのかを考えること。
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