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Monday, January 01, 2018

2017年振り返り(本)

2017年は27冊読んだので、少し増えてきた。

私のベストは森絵都『みかづき』
小学校の用務員から塾経営を始める夫婦の物語。これが三代に渡っての物語なのでちょっとびっくり、学習塾の話で三代記とは。しかも波乱万丈で全く飽きないし、久しぶりに一気読みした。読書スランプから抜け出しつつある中で、一気読みの感覚を思い出した。ちょっと時間があると続きを読みたくなるあの感じ。本当に面白い本は最強ですね。

2017年最後に読了したのは本屋大賞受賞作品 恩田陸『蜜蜂と遠雷』
これも面白かった。名作『チョコレート・コスモス』では演劇の世界を描いていたが、今回はピアノコンクールである。演劇や音楽という「言葉にしにくい」ものを、どうやって伝えるのか、作家の腕の見せ所だと思うのだけど、恩田陸の文章を読むとなんだか頭のなかにイメージが湧き上がってくる。
ほんとに小説を書く人、心から尊敬する。
2016年のベストにあげた宮下奈都『羊と鋼の森』もピアノ調律師の話で、こちらも感動的な小説だった。

Sunday, December 31, 2017

2017年振り返り(音楽)

みんさん、1年ぶりです。
今年はなにしろ忙しかった。
娘二人が3月と9月に嫁ぎまして、それらのもろもろとか、仕事の引き継ぎ(2018年定年なので)などもあって、息をつく間もなく走り続けて気がつけば年末を迎えてしまった。

2017年に購入したのは45アルバム、なかなかに多いですね。
しかも新旧、国内外、かなりのバラエティさ
今年の一番の収穫は、秘密のミーニーズを知ったこと
日本の現役活動中のバンド、すごくいいです!
フォーク・ロック、カントリーあわせた音楽性、ありそうであまりなかったですね。
懐かしい感じなのに新鮮な響きが心地良い。
ボーカルの菅野みち子さんの声もすごく好きで、アルバム『イッツ・ノー・シークレット』は今年一番のヘビロテでした。

もひとつのヘビロテは、4枚シリーズで販売された『Soft Rock Nuggets』
60年代の(ほぼアメリカかな)ソフトロックのコンピレーションアルバム
ポップ・ロック黎明期のソフトロックの名曲(と言ってもヒットした曲ばかりではない)この選曲の方向性がピタッとはまった感じ
この4枚どれを聞いても、楽しくってニヤニヤしてしまう

このところのバンドの充実ぶりが現れたカーネーション『Suburban Baroque』も名曲揃いで、ライブも合わせて良かった。

Friday, December 30, 2016

2016年振り返り(アートほか)

今年はあちこちで伊藤若冲の展覧会が多く開催されていた。
京都市美術館の若冲展も連日大入りで、見逃してしまったが、細見美術館は2回(別の展示)を見に行った。
超細密画も描けば、かるい漫画風の作品までと幅広い作風でユニーク。人気が出るのも納得

今年は12月に京都検定試験を受験した。
そのために秋口から、試験対策として実際に神社寺院を結構まわった。
京都に住んで30数年だが、いかにこれまで自分の町のことを知らなかったことか。

私が努めている会社の近くは、堀川寺ノ内という地名の通り寺がかなり多く存在する。
秀吉が寺院をこの地へ集めたことに由来する地名とのこと。
その中で本法寺には本阿弥光悦作と伝わる三つ巴の庭がある。昼休みに会社から歩いて観賞してきた。
また、山科の随心院は小野小町ゆかりの寺院で、趣もあり結婚式用の写真撮影でも人気の場所と聞く。

2016年振り返り(本)

ますます読む本の量が減っている「危機的状況」なのだ
理由は、通勤が車になったことが大きいが、それだけではない。
読み出すとすぐに眠くなってしまう。
なんと今年は17冊!
完全な右肩下がり

デビュー以来のファンである宮下奈都『羊と鋼の森』は本屋大賞受賞作品でもあり、わたしも感動した。いつもの宮下調で、丁寧な筆致で自問自答を繰り返して心情の奥深くを描いていく手法が堪能できる。本作の主人公はピアノの調律師という、あまり馴染みのない仕事であるが、読んでいて音や音楽が聞こえてくることに感動する。
本屋大賞を受賞したことで、一気に全国区になり、メディアへの露出も激増した。それでも作品や製作のスタンスは変わることはないと信じている。

海外ミステリー『ミレニアム4 上下巻』も最高のエンタテイメント。
第3部までを執筆したスウェーデンの作家スティーグ・ラーソンが急死したため、別の作家がこのシリーズを引き継いで書き上げた珍し作品。このあと第6部までは決まっているらしい。
世界観は前作と全く違和感なくつながっていて、主人公も相変わらず魅力的だしストーリーも抜群に面白かった。

気軽に読めて、しかもとても楽しい宮木あや子『校閲ガール』、山本幸久『誰がために鐘を鳴らす』もお勧め

2016年を振り返る(映画、TV)

映画は昨年のようなずば抜けて感動した映画(『はじまりのうた』『ラブ&マーシー』)はなかったが、いい映画はありました。
全編緊迫した展開がとてもスリリングだった『ブリッジ・オブ・スパイ』
皮肉なストーリーがとてもおもしろい2本、老いてますます元気で多作なウッディ・アレンの『教授のおかしな妄想殺人』とナオミ・ワッツ出演の『ヤング・アダルト・ニューヨーク』

そして今年社会現象にもなった『君の名は。』と、のんが主人公の声優を務めた『この世界の片隅に』の2本のアニメーションも楽しめました。
『この世界の片隅に』は漫画全3巻も買ったので、マルチに楽しんだ。

TVに目を向けると、ドラマでは『逃げるは恥だが役に立つ』がずば抜けて面白かった。火曜日がくるのが楽しみ、という気持ちを久々に思い出した。
『真田丸』も毎回楽しみだった。三谷幸喜脚本のセリフが、あまりに現代的すぎるとの意見も多かったけど、すぐに慣れました。むしろ面白かった。ストーリーもすごく整理されていて、どのように歴史が動いたのかがよくわかった。
NHKの『72時間』も毎回楽しんだ。日本のある場所にカメラを72時間設置して人間模様を映し出すというドキュメント。こういう番組はNHKは魅力ある作品を作りますねえ。

Dlifeの海外ドラマ『クリミナル・マインド』、『エレメンタリー ホームズ&ワトソン インNY』、『メンタリスト』などが面白い。海外ドラマの難点は、いつまで続くのか先が見えない事。だから1回で完結するものが安心して見ることができる。

2016年を振り返る(音楽・イベントなど)

またこの季節になりました。
1年は速いですね、気づいたら大晦日ですもんね。

さて、恒例の振り返りですが、まずは音楽。

購入したCDは32枚。
まあまあ買ったほうだと思います。2014年が19枚、2015が25枚なので、増えてますね。
右肩上がり
給料と反比例しています((泣

印象に残るのは、なんといっても夏場の新譜攻勢

空気公団、カーネーション、婦人倶楽部、ザ・なつやすみバンド、KIRINJI
これらのバンドの新譜が夏場に集中したんですね
婦人倶楽部は佐渡ヶ島の主婦4人組のグループなんですが、プロデュースがカメラ=万年筆の佐藤望ということで聞いてみたら、一発で気に入って買ってしまいました。
こういうのがでてくると、とてもハッピーな気持ちになります。

最近の音楽の聞き方は、iCloudミュージックを契約しているので、自分で持ってる音楽データがすべてクラウドサーバーに保存されて、それをダウンロードもしくはストリーミングでiPhoneで聞く方法がほとんどです。
車通勤時にも、iPhoneからBluetooth経由でスピーカに飛ばして鳴らしています。
なので持ち歩かなくても、すべての音楽を出先でも聞けるんですね。便利な世の中になりました。ただし音質にはまだ満足できませんがね。
こうして聞いた音楽は、パソコンに入っているiTunesにもいつ聞いたのか、何回再生したのかが記録されます。

今年気に入ってよく聞いた音楽を何回ぐらい再生したのかを見てみよう

空気公団『ダブル』48回
カーネーション『Multimodal Sentiment』18回
婦人倶楽部『フジンカラー』22回
ザ・なつやすみバンド『PHANTASIA』47回
KIRINJI『ネオ』27回

婦人倶楽部が意外と少なかった。すごく聞いてた印象があるのだが。
『PHANTASIA』はホント傑作ですよ。これはよく聞いた印象とも合致します。

この他で言うと、トクマルシューゴ久々のアルバム『TOSS』も良かったですね。
いろんなアイデアに溢れる超緻密なもので、情報量が多すぎて飲み込むのに何日も何回も聞かないと咀嚼不可能なへんてこなアルバム。こういうのが大好きなわたしとしては、嬉しかった。京都磔磔のライブも見に行ったけど、こちらもぶっ飛んだ。そんなアルバムをさらりとライブで再現しちゃうんで、しびれました。

ライブというと、空気公団、KIRINJI、ザ・なつやすみバンドも行きました。
中でも神戸塩屋の旧グッゲンハイム邸のザ・なつやすみバンドは感動した。
メンバー4人だけなんだけど、曲の途中で転調したりペースを変化させたりと、凝ったアレンジで演奏を聞かせる。プログレポップバンドですね、まったく私の一番のツボを突いてくるね、まいった

海外のものでは、60年台の復活がキーワードでした。
なんとモンキーズが新譜『Good Times!』をだしたんですね。そしてこれがとても良かった。歌姫Rumerの新譜『This Girl's in Love』はバート・バカラック&ハル・デヴィッドが書いた曲ばかりのカバー集。そして最近発売されたばかりの、ロジャー・ニコルスのデモ&CM音源集も感涙モノです。とっても楽しい2枚組アルバム

さてさて、9月にちょっと入院したために、コンサートや演劇をいくつかキャンセルしたので演劇は大人計画1回だけでした。
もう年齢的にジャパン・ツアーは最後かもしれない(といつも思っているが、それを裏切ってまだ来てくれる)ブライアン・ウィルソンの「Pet Sounds 50周年ツアー」も泣きました。

Sunday, December 27, 2015

2015年を振り返る(本)

今年読んだ本は28冊。
年々読む本の数が減っているようだ。
10月に彦根から京都へと勤務地が変更になったため、通勤方法が電車から車に変わった。
通勤電車で本を読んでいたので、通勤方法の変更で読書時間が激減。
その分家で読んだらいいのだが、家にいるとついついテレビを見てしまうテレビっ子なのだ。

さて、印象に残っているのは

辻村深月著『朝が来る』
森谷明子著『春や春』
須田桃子著『捏造の科学者』
村松秀著『論文捏造』

『朝が来る』は、子供を産めない女と、産んだ子供を手放した女の物語。
手放す女の物語がなんとも切なく悲しい。
『春や春』は俳句甲子園出場を目指す、高校生のバトルを描く。まったく部員がいなかったクラブに、少しずつ集まってきて練習を重ねて...  こういう話し大好き
『捏造の科学者』は、あのSTAP細胞発見のニュースをめぐるノンフィクション。『論文捏造』は、STAPより以前に外国で起きた、世紀の大発見をめぐるデータ捏造の実話。なぜこんなことで高名な学者を欺けるのかとても不思議、そして疑惑が起き始めてからの展開はとてもスリリング。どちらもとても面白い「事実は小説より奇なり」である。

2015年を振り返る(映画)

2015年は邦画2本、洋画8本を観覧。
その中で圧倒的に良かったのが、音楽映画の次の2本。

『はじまりのうた』
『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』

『はじまりのうた』タイトルはぱっとしないけど、中身はとても感動的。
旬を過ぎてヒットする新人ミュージシャンを見つけられなくなったプロデューサーが、ライブハウスで歌う女性シンガーに惹きつけられる。
金無し、後ろ盾なし(直前に会社をクビになってる)で、どうやって彼女をデビューさせるか?
新しい音楽が生まれていく過程が感動的(ある意味ファンタージー的)に描かれる。
映画中で歌われる曲もレベルが高くて良かったし、主演女優キーラ・ナイトレイの歌声も素敵だ。

『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』は、ブライアン・ウィルソンが、名作『ペット・サウンズ』をビーチ・ボーイズメンバー不在のあいだに一人でつくり上げる過程が描かれる。レコーディング風景も役者を使って再現している。
このシーンで涙があふれてくる。
なんて美しい曲、斬新なアイデア...
当時誰も聞いたことがない新しすぎる音楽を創ってしまった天才故の苦悩。
メンバーからも拒絶され、心の闇に飲み込まれていく。
いやー、泣いた、泣けた

更新し忘れて会員権利を失っていた京都シネマ、会員復活したので、また楽しい映画と数多く出会いたい。

2015年を振り返る(音楽、演劇)

みなさん、ごぶさたしています。
1年ぶりの登場です。

あっ

というまに1年が経過して、もう年末。
年々、年末年始感が乏しくなって、年賀状や初詣などの行事に無頓着になってくる。
それはさておき、とりあえず1年をまとめておきましょう。

今年買ったCDは25枚でした。
昨年は19枚だったので増えましたね。
内容を見てみると、60年台、70年台リリースの旧譜が8枚、その他は最近の音楽でした。

印象深かったのが

杉瀬陽子『肖像』
ザ・なつやすみバンド『パラード』

どちらも神戸で開催された「港町ポリフォニー」というイベントに出演した演奏を聞いて、感動してその場で購入。
若い演奏家たちにも面白い音楽が多くてとても頼もしく、今後も楽しみ。

健在ぶりを見せつけたのが、

ブライアン・ウィルソン『ノー・ピア・プレッシャー』

もちろん新譜です。
来年にはあの『ペット・サウンズ』全曲ライブで来日予定。
衰えませんね、見習いたいです。

さてライブは、精力的に全国をツアーでまわった空気公団の1年でした。
単独ライブが4回(神戸、大阪、京都2回、京都の1回はルルルルズと共演)
(これを書いている日の前日)12/26開催の港町ポリフォニー2015EXTRAにも出演しているので、5回見ている。
もはや「おっかけ」の域ですね。
編成がちがったり、アレンジを変えたりいつも工夫を凝らして何度見ても新鮮で面白い。

イベントは「港町ポリフォニー2015」(9月開催)と「港町ポリフォニー2015EXTRA」、昨年に引き続き参加。
冒頭にも触れたように、イベントに行くと聞いたことがない音楽との出会いがあって刺激になる。

昨年からちょこちょこ行きだした演劇、今年はさらに範囲を広げた。
ヨーロッパ企画の他に、宮藤官九郎が関わったもの3本観に行った。

岩松了作・演出『結びの庭』(麻生久美子、宮藤官九郎主演)
劇団大人計画『不倫探偵』
劇団大人計画『七年ぶりの恋人』

緊張感があって、楽しくって、爆笑できて、こちらも刺激を受ける。


Thursday, January 01, 2015

2014年を振り返る(音楽)

購入したCDは19枚、コンサートは6回、演劇2回。
この中で印象に残っているのは

KIRINJIのアルバムとコンサート
トクマルシューゴの『Night Piece 再現ライブ』
竹内まりやコンサートツアー2014
森は生きている 2枚のCD
ヨーロッパ企画の演劇(2本)

兄弟でやっていた頃のキリンジはそれほど興味がなかったのだが、掘込兄が残ってバンドとしてまとまった新生KIRINJIはすごく気に入った。2014年に一番よく聞いたアルバムのひとつ。
様々なタイプの曲が、アイデアあふれるアレンジで聞かせてくれる。メロディーもすごくいいし、次のアルバムが楽しみ。

もうひとつよく聞いたアルバムが 森は生きている(特にファーストの方)だった。
サイケデリック・フォーク・ロックという感じで、すごく新鮮。はっぴいえんどの孫世代的な位置づけか。
神戸で行われたイベント「港町ポリフォニー2014」で彼らの演奏を聞いたが、ライブで聞くとさらにサイケデリック色が強くなる。

トクマルシューゴは、すべての楽器をひとりで演奏して宅録したファースト・アルバムを、気心知れたシューゴバンドでまるまる1枚を再現するというライブ。(最近時々いろんな人がやってますね)
聞く方もすごい緊張感のなか完璧に再現されていた。この人もアイデアの人で、他に類似するものがないオリジナリティあふれる曲たちが刺激的で楽しい。

12月には竹内まりやコンサートへ行ってきた。
これまでも何度もトライしてチケットが入手できなかったのだがようやく願いがかなった。
久しぶりに大ホールのコンサートで、観客の多さにとまどってしまった。
客層としてしっくりくるので、これはこれでリラックスできていいですね。

京都の劇団、ヨーロッパ企画は気軽に見に行けて、いつも楽しい。こちらは同好の士がいるので、観劇のあとは飲み会がセットというおやじパックとして定例化されてきつつある。

Wednesday, December 31, 2014

2014年を振り返る(本)

今年は36冊しか読めなかった。
読書に充てている時間は通勤電車内なのだけど、読み始めると睡魔に襲われてしまった。
少ないなかで、印象に残ったのは…

『田舎でロックンロール』奥田英朗
『パインズ  −美しき地獄−』ブレイク・クラウチ 東野さやか訳
『クラスメイツ 前期・後期』森絵都
『たった、それだけ』宮下奈都
『幾度目かの最期』久坂葉子

『田舎でロックンロール』は岐阜で高校生活を過ごした著者がロックとの出会いを綴ったエッセイ。
著者奥田英朗氏は、私と世代がおなじな上に音楽の好みが驚くほど近いところがあるので、面白く無いはずがない。ふたりともメインストリームではなくて、ちょっと路地裏のロックが好きなところも同じだし、読みながらうなずいたり笑ったり忙しかった。

『パインズ』は11月に入院していたときに、一気読みした。
訳のわからない状況で、次々と困難な問題が現れて孤立無援になる主人公。ラストで明かされる驚きの結末。
やはり、一気読みこそが小説の愉しみだと改めて思う。ページをめくる手が止められなくなった。

『クラスメイツ』は、中学のひとクラスの生徒ひとりずつのエピソードをつないでいく連作短編。
ひとつずつは短いエピソードなのだが、違った視点から積み上げていくので最後には大きく印象が膨らむという構成になっているのがポイント。少年少女が主人公の小説が好きなので、この著者でこの物語ならば嫌いなわけがない。

『たった、それだけ』は私の大好きな作家の最新作。2014年はもう一冊刊行されていて(『ふたつのしるし』)同じ年に2冊も新刊を読める幸せ。こちらを挙げた理由は、犯罪者となった男の家族や周囲のひとたちの心の葛藤が、強く胸に響いたから。迷ったり自問する姿を丁寧に描くこのスタイルが私はすごく好きなんですね。

『幾度目かの最期』は昭和27年発表された小説、というか遺書のような作品集。
神戸の裕福な家に生まれ、若くして書いた小説が芥川賞の候補に取り上げられた。自殺未遂を繰り返しながら小説を書き続け、ついには21歳の若さで思いを遂げるのである。私が生まれるよりも前の作品なのに、この普遍性。こんなに心揺さぶるものはなんだろうか。

これ以外にも、宗教ってなんだろうという興味から『一神教と国家』内田樹・中田考、お仕事小説の第一人者山本幸久は今度は芸者を取り上げた『芸者でGO!』、同じ著者でこちらもお仕事小説『ジンリキシャングリラ』、じわじわ隣人の恐ろしさがにじみ出てくる雫井脩介『火の粉』などなど

2014年を振り返る

みなさん、ごぶさたしています。
1年ぶりの更新です。

思えばちょうど昨年の大晦日、お昼のニュースで大滝詠一さんの訃報を聞いたのだった。
あれからもう1年。
昨日の晩に、BSプレミアムで放映されたはっぴいえんど特集を、そんな感慨にふけりながら見ていた。
大滝さんがご存命だったとしても、おそらく出演はしなかったんじゃないかな。
声だけの出演はあったかもしれないが。
この番組自体はとても興味深いものだった。いまだにはっぴいえんどが残したわずか3枚のアルバムは、日本の音楽界に大きな影響を与えている。よくぞこの4人が集まったな、と思う。

さて、私の2014年だが、病気の一年だった。
5月に左目がおおきく腫れて、ほとんどまぶたがふさがってしまい、しばらく片目ですごしていた。炎症を起こした部位をを切除してもらったのだが、麻酔が効かずに死にそうに痛かった。
7月と11月には、それぞれ異なる病気で入院をすることになった。
入院日数は少なかったが、精神的には結構こたえた。
いまはもうすっかり通常の体に戻ったが、健康の大切をさを痛感した一年だった。

健康オタクになる気は毛頭ないので、無理はしないで我慢もしないようにバランスよく過ごすことを考えながら、新年を迎えたい。

あと3時間で2015年を迎える。

Tuesday, December 31, 2013

おことわり

最近プロバイダーを変更したために、元々のボクのホームページがリンク切れしました。
そのためにリンク一覧から削除しました。
別の形で復活するかどうかは未定です。

2013年を振り返る(その他)

2013年始まってすぐ(2月)に行ったニューヨーク
いまでも夢のように思う。

なんて楽しくって濃い6日間
たった6日だけど、されど6日
毎朝わくわくして目が覚める経験などなかなかできるものではない。

わたしたちが観光客だからといって、特に暖かくされるわけでもなく、冷たく扱われるわけでもない。
たぶんいつも通りなんだと思う。
いいところばかりじゃないけど、ボクにとってはとても魅力的な街であることは変わらない。
そしてニューヨークに住んでいないアメリカ人にとっても憧れの街であり続ける。

もう一度(と言わずに時間とマネーがあれば何度でも)ぜひとも行きたい

2013年を振り返る(映画)

今年はとにかくたくさん見に行った。
劇場へ足を運んで見たのは18本!
16本が洋画である。
しかも、結構いい映画が多かった。

大作「レ・ミゼラブル」はセリフも全て歌なのだが、そのせいか印象に残るメロディーがなかったのが残念。
「ル・コルビュジエの家」はその名の通り、本物のル・コルビュジエ設計の家に住む住人が、押しの強い隣人に悩まされる物語。衝撃のラストだった(とても意外!)
「エンド・オブ・ザ・ワールド」地球滅亡の日が刻々と近づいているのに、わりと平穏に日常を過ごす人々
「ゼロ・ダーク・サーティ」ビンラディン容疑者の潜伏先に絞り込んで迫っていくスリリングさ
「ハーブ&ドロシー ふたりからの贈り物」もう愛おしい映画と言っていいでしょう
「ヒッチコック」ヒッチコック監督の名作「サイコ」撮影秘話(おそらく創作)が興味深い、ほんとにありそう
「ビル・カニンガム&ニューヨーク」80歳を超えても、自転車で走り回ってニューヨーカーのファッション写真を撮りまくるおじいさんカメラマン。さすがニューヨークと思わせる
「タイピスト!」1950年台、フランスの田舎町から秘書になる夢を持ってでてきた少女が、唯一の特技「タイプの早打ち」を見込まれてタイピング世界大会の優勝を目指して奮闘する。スポ根ロマンチック・コメディという新しいジャンルを作った。
「パッション」ヒッチコックの後継者と言われていた頃の作風に戻ったブライアン・デ・パルマ監督の演出が冴える。
「サイド・エフェクト」精神安定剤の副作用で殺人を犯してしまった女性。果たしてそれだけなのか?

など、かなりバラエティに富んだ作品群であった。
また邦画の2本は「箱入り息子の恋」と「立候補」である。
「立候補」は知事選挙のたびに立候補する泡沫候補と呼ばれるひとたち(メインはマック赤坂)を追ったドキュメント。

さてこの中で1本を選ぶとすると、迷わずに

「タイピスト!」

ノスタルジックなビジュアルもとても綺麗で、主演の女性がそこそこ美人というところもいいし、音楽も50年代なところがすごく心惹かれた。タイトルがでてくるところからわくわくして、最後まで楽しさが続く。

2013年を振り返る(本)

まだ、大滝詠一さんの訃報の衝撃が大きくて、なかなか心の整理がつきません。

2013年元旦に北大路公子の『ぐうたら旅日記』からスタートしましたが、今年読んだのは44冊。
ちょっと少なめだったのは、後半に失速したからなんですが、ボクの主なる読書時間である通勤時に、ほとんど眠ってしまったのが原因ですね。
最初に名前をだしたので、北大路公子さんですが、ツイッターも絶好調に面白すぎます。
もちろんエッセイも抱腹絶倒であります。

初めて読んだ作家も当然いくらかあるのだが、大ベストセラー作家である江國香織は初めて読んだ。
面白くって、読みやすかったしなんと6冊も読んだ。
なかでも最新作の『はだかんぼうたち』はとても良かった。元々文章は言うまでもなく上手な上に、多角的視点で多面的に描き出すのがすごくいい。
亀和田武著『夢でまた逢えたら』も面白かった。著者が出版社やTV関係で仕事をしていたときの話が中心なのだけど、人間模様がえーっと思うようなのもあって興味津々である。
ミステリーではジョン・ハート著『ラスト・チャイルド』は安定の面白さ。
トム・フランクリン『ねじれた文字、ねじれた路』、アン・クリーヴス『大鴉の啼く冬』も面白かった。
宮下奈都さんの初エッセイ集『はじめからその話をすればよかった』もいつも通り感動的で元気が出る。

来年もいい本と出会いたい。
そしてもっとたくさん読みたい。

2013年を振り返る(緊急!音楽追加)

今日(12/31)お昼のTVのニュースで大滝詠一さんの訃報を聞いた。
目を疑った、あまりに突然。
ツイッターのTLにも大滝さんの投稿が並ぶ

大滝詠一というミュージシャンを知ったのは、当時毎月買っていたミュージック・ライフの音楽評だったと思う。
どなたが書かれた記事かは忘れたのだが、ファーストアルバム『大瀧詠一』の内容を的確に表現されていた。
当時洋楽一辺倒だったボクが、初めて日本の音楽に対して激しく興味を持ったのがこのアルバムだった。
フォークソングに代表される素朴で暗い印象の音楽とは全然違う
なんて楽しい、面白い、いろいろな音楽の要素がいっぱい詰まっている。
日本の音楽を見なおした、というか全然見えていなかった!
目からうろこが落ちまくった瞬間

大滝詠一を皮切りに、はっぴいえんど(順番は大滝さんが先でした)、鈴木慶一とムーンライダーズがツリーの幹になって、そこからどんどん派生しながら聞きまくった学生時代。

そうなんです、ムーンライダーズのドラマーであるかしぶち哲郎さんも先日亡くなりました。
2013年は、ボクの音楽の太い幹が相次いで亡くなった年として記憶されることになりました。
ムーンライダーズは特に派生度合いがとても大きくて、ライダーズのメンバーがプロデュースしているバンドはどれも本当に好きで、シネマ、野宮真貴、カーネーション、青山陽一などなど、いまでも好きでよく聞く。
そこから、さらにその次の世代へとつながってきている(スカート、カメラ=万年筆などもいいですねえ)

日本のロック、新しいポピュラー音楽を切り開いてきたパイオニアたちが、世代的には60代を超えてきて亡くなってもおかしくない時期にはきているのでしょう。
世代的には少し後をついてきた自分としては寂しいですが、あたらしい人たちに引き継がれているし、それも期待しつつ謹んでご冥福を祈ります。

大晦日なので、掃除しながら大滝詠一さんの音楽をエンドレスで流しています。

Monday, December 30, 2013

2013年を振り返る(音楽)

みなさんご無沙汰しています!
やめてませんよ、来年はもう少し気合をいれて書きますよ。
と年末に来年の決意です。

たぶんですが(と最初から弱気)

まあともかく、今年はどうだったかというと
あんまり音楽は聞いていません。
CDはわずか21枚の購入。
特に年初はすごく低調。
それでもいろいろと収穫はありました。

Laura Mvulaのデビュー・アルバムはなんとも清新な印象で、購入した4月当時聞きまくりました。
イギリスはバーミンガム出身20代後半の女性です。
彼女が作る曲が、いわゆるシンガーソングライターのイメージとかなり違って、音楽家という感じ。
トータルなコンセプトまで醸成してる。
ミュージックビデオもとてもセンスいい。
来日コンサートを見に行く機会があったのだが、結局行かなかった。
悔やまれる。

7月にはSoggy Cheeriosのデビュー・アルバムが発売。
これもよく聞いた。
デビューと言っても、このバンドは新人ではなくてカーネーションの直江さんとワールドスタンダードの鈴木さんの二人が作ったバンド。
ふたりとも1959年生まれなので、どんぴしゃボクと同世代。
だからというわけでもないが、ふたりの作る世界に共感しきり。
ライブも見に行ったが、さすがベテランの味があってなごむわ。
第2作も構想中だそうで、あせらず待ちますよ。

その他に印象的だったのは、Van Dyke Parksがなんと新録の新譜を発表!
往年の世界観がそのままで、これってでも今の若者達にはどう聞こえるのだろうか。

Prefab Sproutも新婦をリリース、これも聞きまくった。
パディの曲は甘ったるいけど大好きなのだ。これからも活動してほしい。

空気公団が倉本美津留とコラボしてくうきにみつるとしてミニアルバムをリリース。
空気公団の良さを損なうことなく倉本さんとうまい具合にミクスチャされて、とてもいいアルバム。
一日何回も聞きまくった。
この文章を書いてたらまた聞きたくなった。

さてライブは空気公団(大阪、京都)、Soggy Cheerios、カーネーション、そしてなんといっても今年はこれでしょう!
大友良英あまちゃんビッグバンド
ライブはあまちゃんの放送終了直後の10/10に同志社大学寒梅館ホールで行われた。
あまちゃんファンの集いと言ってもいいでしょう、老若男女ほんとに幅広い観客があつまるなんとも楽しいひととき。
1曲演奏するたびに大友さんが曲の解説をしてくれるのもうれしい。
しかも全曲がシーンといっしょに蘇るってのも、前代未聞の素晴らしさ。
はっきり言って今年のベストライブですね。
テレビドラマも「あまちゃん」最高でした。

長くなったので、次へ続く

Saturday, August 24, 2013

いい曲って?

連日暑いね、8月も終盤
厚さ疲れがたまるころ

先日会社の後輩から借りた1枚のCD。
すでに解散したある日本のバンドのトリビュート版である。
さまざまなちょっとクセのある今のバンドやミュージシャンが彼らの代表曲を演奏して歌う。
と言っても、実を言うとその元となったバンドを全く知らない。
なので初めて聞く曲ばかり。
で、そのCD自体はとても面白くて、どの曲もそれぞれの個性あふれる演奏だった。
後輩から感想を求められて
「すごく面白かったけど、この面白さはアレンジや演奏のアイデアだったり面白さだよね。
元の曲がいい曲なのかどうかはよくわからない」
と答えたところ

「では、いい曲とはなに?」

そこで答えに詰まってしまった。
ん〜、簡単に「いい曲」って使うけど改めて聞かれると困るな。

それから数日、時々そのことを思い出しつつ自問してきた。
シンプルに「いい曲」って言う時は
メロディーのことをさしてることが多い気がする。
ただそれは、素材として「いい曲」の要件だけをとりだして突き詰めれば、そうだということ。
例えばボクの大好きなラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」は、どんな器楽演奏でもメロディーが聞こえただけで、ぐっときてしまう。
ジャズのスタンダードやビートルズの曲など、様々なバージョンが作られている。
これはやはり素材として「いい曲」なのだと思う。
しかしなあ、一方でメロディーは全然記憶に残らなくても何度でも聞きたくなる曲もある。
だから結局「いい曲」というのは総合的なものの印象で決まるのだろう。

後輩に対しての感想はいまだったらこう言う
「すごく面白かったし、いい曲が多いね。だけどメロディーはほとんど印象に残らない」


Sunday, July 21, 2013

京都は本格的な夏に突入

もうだいぶ前から猛暑日は始まっているので、いまさらかもしれないが、京都に住んでいるとやはり祇園祭がひとつの区切りのように思う。
7/17の山鉾巡行をクライマックスに終わったわけだが、今年は鉾が建ち始めてから全く行くことができなかった。
山鉾巡行も平日なので、もちろん見に行ってはいないのだが、その日の夜に河原町あたりで用事があって退社後に寄った。ちょうど河原町御池の京都市役所あたりを歩いていると、お囃子が聞こえてきて
「巡行は終わったけど、まだいろいろあるんだな」
と思いつつ、三条通りまで下ってくると、ちょうど祇園祭の行列に行き当たった。
こんな時間(夜8時頃)にもまだ、行列があったんだね。
お稚児さんが馬に乗って行列がそろりそろりと進んでくる。
よかった
今年は全く祇園祭にかすれなかったので、ちょっと寂しかったのだ。
少しだけでも見ることができてうれしい。

これで心残りなく京都の夏へ入れそうだ。