これまで何度か見ているトクマルシューゴだけど、全てなんらかのイベントがらみ。なので30分程度の演奏しか聞くことができず、いつも消化不良気味だった。
今回は、たっぷりとトクマルシューゴを聞くことができる、とかなりの期待を持ってでかけたのだ。
約1.5時間のステージ。
裏切られることはなかった。
彼の音に対するこだわりと狂気じみたギターへの偏愛ぶりがよーくわかった。バンドメンバーは途中休憩があったけど、本人はずーっと出ずっぱり。ギター弾き倒し。
このところTV、雑誌、新聞などのメディアにでる機会が激増しており、チケットも即完売状態。今日のライブ−京都磔磔で、オールスタンディングほぼ満杯状態。
おそるべしメディアの力。(これまでのイベントでは比較的ゆったり見ることができた)
しかし、最近ファンになって初めて彼を見たひとたち、ぶったまげているはず。
ちょっとした音楽通であれば、あのギターには腰を抜かすはず。あれだけの手数で弾きながら歌も歌うなんて。
しかも、今回の演奏は5人編成のバンドで、音の構成力に息を飲み、息の合ったリズムセクション隊の響きに胸が熱くなる。
まあ、ひとそれぞれ期待値は違うので、想像と違ったひともいたかもしれないけど、確実にファンを増やしたことは間違いなかろう。これから益々チケットが入手しにくくなる。
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Monday, May 24, 2010
Saturday, May 22, 2010
映画2本
現在も公開中の成海璃子主演の青春映画2本を見た。
『武士道シックスティーン』と『書道ガールズ!!わたしたちの甲子園』
たまたまかもしれないが、どちらも似ている構成の映画なのだ。
剣道と書道(どちらも「道」)に対してストイックに打ちこむ女子高生(成海璃子)。実家が道場、方や書道家の父というエリート環境で、そればかりに向き合いすぎて周囲が見えなくなっている。そこに現れる異質なもの。
勝負には全くこだわらないのになぜか強い気楽な女子高生(北乃きい)こちらはファッションやスイーツにも興味津々。
方や、音楽に合わせて巨大な紙に書を書く「書道パフォーマンス」をやりたい、と部員から提案される。
当然、成海はそれに反発して認めようとしない。友人達ともぶつかりあって、ぎくしゃくした関係にになる。何度もぶつかることで、視界が開けてきて理解しあって乗り越えていく、というストーリー。
こういうふうに書いちゃうと、ありがちなストーリーで興味を引かないかもしれないが、それをいかに説得力を持って見せるのかということになるわけで、それはどちらも成海璃子の演技に大きく支えられていると思った。
最初の頃の、仏頂面のなかにかすかな悩みを秘めた表情から、とまどい、気持ちを押さえられず爆発するとき、終盤の穏やかな表情と、こういうのはやっぱり天性の才能というものか。それが映画全体をおおきく引っ張っているのだと思う。
細かいことを言うといろいろとあるのだけど、大傑作ではないが十分に楽しめる作品。
特に『武士道シックスティーン』は3部作全て原作を読んでいるので、かなり期待も大きかった。キャスティングは読んだ時の印象とぴったりじゃないかな→成海璃子と北乃きい
それにしても、剣道と書道、どちらも猛特訓したらしい。女優というのもハードな仕事である。
『武士道シックスティーン』と『書道ガールズ!!わたしたちの甲子園』
たまたまかもしれないが、どちらも似ている構成の映画なのだ。
剣道と書道(どちらも「道」)に対してストイックに打ちこむ女子高生(成海璃子)。実家が道場、方や書道家の父というエリート環境で、そればかりに向き合いすぎて周囲が見えなくなっている。そこに現れる異質なもの。
勝負には全くこだわらないのになぜか強い気楽な女子高生(北乃きい)こちらはファッションやスイーツにも興味津々。
方や、音楽に合わせて巨大な紙に書を書く「書道パフォーマンス」をやりたい、と部員から提案される。
当然、成海はそれに反発して認めようとしない。友人達ともぶつかりあって、ぎくしゃくした関係にになる。何度もぶつかることで、視界が開けてきて理解しあって乗り越えていく、というストーリー。
こういうふうに書いちゃうと、ありがちなストーリーで興味を引かないかもしれないが、それをいかに説得力を持って見せるのかということになるわけで、それはどちらも成海璃子の演技に大きく支えられていると思った。
最初の頃の、仏頂面のなかにかすかな悩みを秘めた表情から、とまどい、気持ちを押さえられず爆発するとき、終盤の穏やかな表情と、こういうのはやっぱり天性の才能というものか。それが映画全体をおおきく引っ張っているのだと思う。
細かいことを言うといろいろとあるのだけど、大傑作ではないが十分に楽しめる作品。
特に『武士道シックスティーン』は3部作全て原作を読んでいるので、かなり期待も大きかった。キャスティングは読んだ時の印象とぴったりじゃないかな→成海璃子と北乃きい
それにしても、剣道と書道、どちらも猛特訓したらしい。女優というのもハードな仕事である。
Saturday, May 15, 2010
アートにひたる一日
同志社大学のシンポジウム「アートの力」を聴講した。
パネラーは 姜尚中(日曜美術館の司会の人)、平田オリザ、佐野元春(!)、岡部あおみ(武蔵野美術大学教授)
おお、なんだかすごいラインナップではないか。
ほぼ満席状態(無料だしね)
今回の話の対象は主に「前衛芸術」の方で、ボクの印象に残った内容はおおまかにふたつ
姜尚中が冒頭で発言した「絶望からアートが始まる」
佐野元春の発言「いいソングライティングにはユーモアが必要」
アートは、人の心の闇(もしくは隠れて気づいていない部分)をさらけだすことから始まったことを、例示しながら説明。
ユーモアの方は、もちろん歌作りだけではなく、なんにおいても必要なことだろう。
平田オリザのロボット演劇の話も面白い。
ロボットを出演者にした演劇(平田氏は阪大で講義をもっており、阪大はロボット工学の最先端研究機関である)を作ったときの話で、ロボットに人間らしい(感情がこもった)動きを実現するのに、研究者は膨大なヒトのデータを集めて、それを解析し分析することからアプローチを試みる。
ところが演出家は、一瞬でそれが「わかる」と言うんですね。それが「間(ま)」であって、動きの中でコンマ何秒の間を作るだけで、生き生きとしてくることを経験上わかっていると。だからそのようにプログラミングすれば、ロボットでも我々に感動を与える演技ができるということだ。
岡部あおみのキュレータとしての仕事内容や、日本と欧米(特にフランス)のアート教育の違いも興味深い。
日本はワークショップスタイルの教育が多い(デッサンや写生をさせたり工作で何かを作る)、逆に欧米はほとんどが「鑑賞」に対する教育である。ものを作らせることはほぼ皆無だそうだ。特に新しいアートはそれを見る目が大切で、教育を行うことで身に付けることができる。そのために欧米では前衛的な作品でも面白がられて人気があるが、日本ではほとんど見向きもされない。その代わり有名な画家の展覧会には人が殺到する、という現象が起きる。日本の前衛作家達が、国内よりも海外で認められ、それが逆輸入される現象が起きるのもこのことからだろう。
3時間の長丁場だが、なんだかあっという間に時間が経った。
そのあと、大急ぎで長岡京文化会館へ向かう。
下の娘がこの春から大学へ進学して、オーケストラに入部した。そのオケの定期演奏会である。
音楽系の学校ではなく、ほとんどが理工系の学生なのだが、ちゃんとしたオーケストラの演奏になっている。そこにまずは感動した。バイオリンは初心者も多いらしいのだが、ちゃんと練習すればこんな音が出せるようになるのだね。
吹奏楽団と違って、娘のクラリネットパートは演奏する人数が2人程度なのだ。(吹奏楽団のクラリネットはオケのバイオリンに相当するので人数が多く必要)なので、出番はまだまだ先のようだ。
チャイコフスキーの「悲愴」いい曲だなあ。
パネラーは 姜尚中(日曜美術館の司会の人)、平田オリザ、佐野元春(!)、岡部あおみ(武蔵野美術大学教授)
おお、なんだかすごいラインナップではないか。
ほぼ満席状態(無料だしね)
今回の話の対象は主に「前衛芸術」の方で、ボクの印象に残った内容はおおまかにふたつ
姜尚中が冒頭で発言した「絶望からアートが始まる」
佐野元春の発言「いいソングライティングにはユーモアが必要」
アートは、人の心の闇(もしくは隠れて気づいていない部分)をさらけだすことから始まったことを、例示しながら説明。
ユーモアの方は、もちろん歌作りだけではなく、なんにおいても必要なことだろう。
平田オリザのロボット演劇の話も面白い。
ロボットを出演者にした演劇(平田氏は阪大で講義をもっており、阪大はロボット工学の最先端研究機関である)を作ったときの話で、ロボットに人間らしい(感情がこもった)動きを実現するのに、研究者は膨大なヒトのデータを集めて、それを解析し分析することからアプローチを試みる。
ところが演出家は、一瞬でそれが「わかる」と言うんですね。それが「間(ま)」であって、動きの中でコンマ何秒の間を作るだけで、生き生きとしてくることを経験上わかっていると。だからそのようにプログラミングすれば、ロボットでも我々に感動を与える演技ができるということだ。
岡部あおみのキュレータとしての仕事内容や、日本と欧米(特にフランス)のアート教育の違いも興味深い。
日本はワークショップスタイルの教育が多い(デッサンや写生をさせたり工作で何かを作る)、逆に欧米はほとんどが「鑑賞」に対する教育である。ものを作らせることはほぼ皆無だそうだ。特に新しいアートはそれを見る目が大切で、教育を行うことで身に付けることができる。そのために欧米では前衛的な作品でも面白がられて人気があるが、日本ではほとんど見向きもされない。その代わり有名な画家の展覧会には人が殺到する、という現象が起きる。日本の前衛作家達が、国内よりも海外で認められ、それが逆輸入される現象が起きるのもこのことからだろう。
3時間の長丁場だが、なんだかあっという間に時間が経った。
そのあと、大急ぎで長岡京文化会館へ向かう。
下の娘がこの春から大学へ進学して、オーケストラに入部した。そのオケの定期演奏会である。
音楽系の学校ではなく、ほとんどが理工系の学生なのだが、ちゃんとしたオーケストラの演奏になっている。そこにまずは感動した。バイオリンは初心者も多いらしいのだが、ちゃんと練習すればこんな音が出せるようになるのだね。
吹奏楽団と違って、娘のクラリネットパートは演奏する人数が2人程度なのだ。(吹奏楽団のクラリネットはオケのバイオリンに相当するので人数が多く必要)なので、出番はまだまだ先のようだ。
チャイコフスキーの「悲愴」いい曲だなあ。
Monday, May 10, 2010
マンガ『水木しげる伝 上・中・下』
ドラマで現在放映中の『ゲゲゲの女房』は、水木しげるの奥さんが主役の物語なのだが、なかなか面白い。
で、水木しげるの一生もかなり波乱に富んでいるようで、全3巻の伝記漫画を読んでみた。
改めて、この人ほんとに絵がうまい。
背景も細かく書き込んでいるのもすごいが、やはり人物がなんとも面白い。へんな顔の人がたくさん出てくるが、いるよこんな顔した人。
人間の顔そのものが面白いことに逆に気がつく。
ボクは特に水木しげるが描く口が好き。
鼻からの線が口につながっているポカンと明けた口。
それと、ちょっと顔を上向きにして半眼になった表情のときの数字の3みたいな形の口。
この3巻は「戦前」「戦中」「戦後」に別れているのだが、圧倒的に戦中編が面白い。
ラバウルの最前線に行っても超マイペース。いっつも上官になぐられている。
ビビビビビッ(殴られる時はいつもこの音ね)
悲惨な最前線なのだが滑稽でもあるのだ。
そこがいい。
で、水木しげるの一生もかなり波乱に富んでいるようで、全3巻の伝記漫画を読んでみた。
改めて、この人ほんとに絵がうまい。
背景も細かく書き込んでいるのもすごいが、やはり人物がなんとも面白い。へんな顔の人がたくさん出てくるが、いるよこんな顔した人。
人間の顔そのものが面白いことに逆に気がつく。
ボクは特に水木しげるが描く口が好き。
鼻からの線が口につながっているポカンと明けた口。
それと、ちょっと顔を上向きにして半眼になった表情のときの数字の3みたいな形の口。
この3巻は「戦前」「戦中」「戦後」に別れているのだが、圧倒的に戦中編が面白い。
ラバウルの最前線に行っても超マイペース。いっつも上官になぐられている。
ビビビビビッ(殴られる時はいつもこの音ね)
悲惨な最前線なのだが滑稽でもあるのだ。
そこがいい。
Tuesday, May 04, 2010
class reunion
先週の英会話教室でちょうど習ったところ class reunion = クラス会
高校のクラス会で東京国立へ1泊でした。
ちょっと前に京都へ帰ってきたところ。
今回の出席は20数名ということで、クラスの約半数ほど。
出席者もほぼ固定されてきた。来る人は毎回来るけど、きたくない人も、それどころでない人もいるのだろう。
毎回思うのだが、出席するとなんだか元気になる。
ここでも書いたが、わずか高校の3年間に同じ場ですごしただけなのに、卒業して30数年、それぞれの違った人生を知ると、みんな頑張ってるなあとしみじみ思う。
そういうふうに思うことで、自分もリセットするというか整理される感じ。
一次会・二次会は高校があった国立で、その後は帰る方向で二つに別れ、ボクはホテルが新宿寄りだったので新宿チーム4名で三次会へ。実は他の3名は高校時代ほとんど交流がなかった男子なのだけど、知らないエピソード満載で楽しかった。そうだったのか、あの高校にもダークなところがいろいろあったのだ。(それでも今の巷でのダークさとは比べられないぐらいやさしいダークだけどね)
当時は話せなかったひとと話が出来るのも30年の歳月のなせるワザ
高校のクラス会で東京国立へ1泊でした。
ちょっと前に京都へ帰ってきたところ。
今回の出席は20数名ということで、クラスの約半数ほど。
出席者もほぼ固定されてきた。来る人は毎回来るけど、きたくない人も、それどころでない人もいるのだろう。
毎回思うのだが、出席するとなんだか元気になる。
ここでも書いたが、わずか高校の3年間に同じ場ですごしただけなのに、卒業して30数年、それぞれの違った人生を知ると、みんな頑張ってるなあとしみじみ思う。
そういうふうに思うことで、自分もリセットするというか整理される感じ。
一次会・二次会は高校があった国立で、その後は帰る方向で二つに別れ、ボクはホテルが新宿寄りだったので新宿チーム4名で三次会へ。実は他の3名は高校時代ほとんど交流がなかった男子なのだけど、知らないエピソード満載で楽しかった。そうだったのか、あの高校にもダークなところがいろいろあったのだ。(それでも今の巷でのダークさとは比べられないぐらいやさしいダークだけどね)
当時は話せなかったひとと話が出来るのも30年の歳月のなせるワザ
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