実を言うと今週、わが社は夏休み。
次の日曜日まで。
今日8月1日は「映画の日」なので、1000円均一である。しかも平日。
全開土曜日の「映画の日」に映画館へのこのこでかけてえらい目にあった(長蛇の列で戦意喪失して即退却)が、今日はだいじょうぶだろう。
で、何を見るか、なのだ。
行きつけの映画館「京都シネマ」のラインナップを見る。
もうひとつ興味がわかない。
そのとき、ふと閃いたのがこれ。
「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」
と言っても、内容は全く知らない。
監督は有名はストリートアーチスト(らしい)が全く知らない。
では、なんでこれが天から降りてきたかというと、甥がこれを見に行って、そのあとtwitterで「面白かった」
というつぶやいたのが頭にひっかかっていたのだ。
ここは甥の感性に(自分が合うことを)期待して、まあ合わなくても1000円だし。
関西で上映しているのは「テアトル梅田」である。梅田茶屋町のLoftと同じビルにあるらしい。
映画館なんてあったけ?と疑念を抱きつつ行ってみると
地階がテアトル梅田だった。
客の入りはほぼ満席。平日の17:25〜の回なので、働いている人はちょっと気にくい時間帯である。
1000円の効果なのか、映画が注目されているからかは定かでないが、がらがらよりは余程いい。
謎のストリートアーチスト、バンクシーの初監督作品ということで、先入観ゼロで見た。
ひとこと、「面白い!」である。
スポットが当たっているのは、ビデオ撮影マニア男、ティエリーがなぜストリートアーチストと関わるようになったかという、映像が、多くのアーチストの作業映像と共に紹介される。このあたりの映像がそもそも面白い。公共物にスプレー缶でグラフィックを描いたり作品を貼り付けるのは、基本的に犯罪であるので、警察の目をかいくぐりながら、彼らは創作を続ける。その過程をティエリーが膨大な映像に収めるのだ。次第にアーチストと交流を深めながら、ついに伝説の男、バンクシートもコンタクトに成功する。
ティエリーは最初、単なるアーチストの撮影者であり援助者だったのが、その後意外な展開をみせるのだ。
最初は小さな変化だったのが、それはどんどん大きなうねりとなり、そして...
なかなかいいテンポで、内容も映像も興味深く、音楽がまたなかなかいいね。
始まりと終わりは同じ曲だと思うのだが、とてもポップな曲というところがミソ。いかにもストリートアートっぽい音源じゃないところがいい。ポップ音楽で、滑稽さもくみとれるしね。途中の曲もラテンぽい曲があったり、重たくならないことに気を使っていることが伺われる。
アートって何だろう?という問題提起でもある。
ストリートアーチストも、彼らの「思想」があるはず。
ティエリーにはそれが欠如している。それでも売れてしまうアート業界の現実がある。
また一方で、アウトサイダーアーチストのように、アートの勉強はしていないが、強烈な「思想」を発するものもあったり。なかなか本物を見極めるのは難しいけど、逆にいうとアート業界もいろいろあって面白いのだ。
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